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取り除ける
「取り除ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
取り除けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
生はそれを受取って、まだしまいまで読み切らないうちに、かれはたちまちその被り物を
取り除けると、そのひたいには大きい二本の角があらわれた。先生はおどろき叫んで仆れ....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
顔を何の様に美しくするとも将た醜くするとも、此の何とのう高貴に感ぜられる所だけは
取り除ける事も出来ず、附け添える事も出来ぬ、本統に心の底の清い泉から自然に湧いて....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
めるがために神仏混淆を明らかに区別することにお布令を出し、神の地内にある仏は一切
取り除けることになりました。 そして、従来|神田明神とか、根津権現とかいったも....
「海神に祈る」より 著者:田中貢太郎
って、何時なんどき此の生命をお取りくだされてもかまいませんから、釜礁を一刻も早く
取り除けるようにしてくだされと、昨夜の八時すぎから一睡もせずにお願をこめたから、....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
しかし完全な結晶というものは稀であって、色々の形の汚い結晶が混っているのでそれを
取り除けるのが一骨であった。結局マッチの軸の頭を折って、そのささくれた繊維の端で....
「模倣と独立」より 著者:夏目漱石
。私のここにインデペンデントというのは、この故意を取り除《の》ける。次には奇人を
取り除ける。気が付かないのも勘定《かんじょう》の中に這入らない。それじゃあどうい....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
な白紙に包んだものを取り出して、静かに丸|卓子の上に置いた。大切そうにその包紙を
取り除けると、中から現われたものは小さな足付きの硝子コップで、中には昇汞水のよう....
「厨房日記」より 著者:横光利一
中側にある知的文化が特長だと常に思っていたが、しかし、外から見かけたこの貧寒さを
取り除けるためには、少なからざる虚栄心の濫費をしなければ西欧に追っつけるものでは....