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取下げ
「取下げ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
取下げの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大阪万華鏡」より 著者:吉行エイスケ
にやにやわらいながら部屋に這入ってくると、 「――おい、うまくやってるぜ。告訴は
取下げるそうだ。だが、今後は断然あの娘とつきあってはならん、君は帰ってよろしい。....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
う要求があった。そこで公判はそのまゝ延期となり、九月二十七日には聖書会社が私訴の
取下げをした事実があった限りで、その年は暮れて終った。 大正九年二月二十日第五....
「黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
秘密を察したので、彼以外には未だ知るものはないのだ。 僕はもう万策尽きた。到底
取下げさせるという事は出来ないから、重武も別に動かすべからざる証拠を持っている訳....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
た。しかし決闘は実際には行われなかったが、被告の見幕に恐れをなして、原告は訴訟を
取下げてしまったのである。 かくてこの事件も無事に治ったが、さて治らぬのは輿論....
「それに偽りがないならば」より 著者:宮本百合子
場仲間の顔を見、その一人一人が立って、口々に検事の不当な取調べぶりを詳述して公訴
取下げを要求するのをきいたとき、自身のうけた取調べにつき、自身のおかれた立場につ....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
失の慰藉料を請求した。その記録まで残っている。D夫人は後で思い直して、その訴訟を
取下げはしたが、一時はかっとなって訴訟にまで及んだことに、シャム猫の主人公たるパ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ず、また蟄居中、高氏の慎みは、神妙でもござりましたゆえ、なにとぞ、訴状は一応、お
取下げ願わしゅう存じまする」 「しからば、両家の間にて、和談のお腹よの」 「わが....
「或る少女の死まで」より 著者:室生犀星
かれは日焼のした指さきで数えて見てから、もとの通りにつつんで、 「では警察の方は
取下げをしておきますから。」と言った。 「受取のしるしになるようなものを一つ書い....