取交し[語句情報] » 取交し

「取交し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

取交しの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
子、林藏の方でもお菊さん/\と親む工合だから、結構な事だと思って居たが、起請まで取交して心中を仕ようとは思いません、実に憎い奴とは思いながら、誠に不憫な事をして....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
て居ります」 と差出すを新三郎が手に取上げて見ますれば、飯島の娘と夢のうちにて取交した、秋野に虫の模様の付いた香箱の蓋ばかりだから、ハッとばかりに奇異の想を致....
マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
とであると思う。まだ五つ六つだった頃、祖父の家の下宿人「結構さん」とゴーリキイが取交したあのいかにも生活的な、ユーモアと生活力とに満ちた問答が思い出されるのみな....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
い、一旦得心ずくで離縁に成って仕舞えば仕方が無いじゃア有りませんか、もう書付まで取交して悉皆極りが付いて仕舞って、今の私の亭主は松五郎ですよ、成程それは旧お前さ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
中心に絶えずその理解を説いている浪人姿のさむらいを置いて、おのおのの主張を口舌で取交しはじめていることも、ハッキリわかりました。 つまり、要領はこうなんです、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
」 「こんにちは」 二人とも意外意外で、立ったなり、坐ったなりで、珍妙な挨拶を取交しました。 これだけの名乗りによると、一方が道庵君であることは先刻わかって....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《ないしょばなし》をしているわけではなく、平常、座敷でする通りの熟しきった会話を取交しているに過ぎないから、ところが湯殿だとはいえ、邪推をする余地は少しもありま....
白痴」より 著者:坂口安吾
ら突然蹴とばしたりするのであったが、相当の人物と考えていたので、静かに黙礼などを取交していたのであった。 だが、気違いと常人とどこが違っているというのだ。違っ....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
に往く約束になって居るじゃ有りませんか」 太「約束になって居りやすが、未だ結納を取交した訳でもなく、唯ほんの口約束だけの事で、婚礼をした訳ではがんせんから、どう....
くろん坊」より 著者:岡本綺堂
るから、源兵衛夫婦は喜んで承知した。お杉にも異存はなかった。 こうして、結納の取交しも済んだ三月なかばの或る日の夕暮れである。春といっても、ここらにはまだ雪が....
黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
人のお熊は納得しなかった。お熊は下女のお久の取持で手代の忠七と疾うから起誓までも取交している仲であった。今更ほかの男を持っては忠七に済まないと彼女は泣いて拒んだ....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
そんな事の無いというは正孝が知って居ります」 伊「惚けをいうようだが互に書附まで取交して、私は決して他の客へは出ないから交際でも他へ登ってくれるなと云うから、己....