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取合い
「取合い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
取合いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
《わき》で欲しがる番頭とか旦那とか有るから世話を致そうと申しますが、私《てまえ》
取合いませんでした、すると昨年の暮廿九日に又|私《てまえ》方へ参りまして、三十金....
「幻談」より 著者:幸田露伴
、つまり良いものという訳になるのです。 「そんなこと言ったって欲しかあねえ」と
取合いませんでした。 が、吉には先刻《さっき》客の竿をラリにさせたことも含んで....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
」 催促されたのを幸いに、祖母は蟹の一件をそっと訴えますと、増右衛門はちっとも
取合いませんでした。 「なに、一匹や二匹の蟹が間に合わないということがあるものか....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
それから?」
「それから一旦内地に帰って、また大連に行きました。最早主人は私達に
取合いません。面会もしてくれません」
「而して今は?」
「今は東京の場末に、小さ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
し置かれたく……」 「…………」 島田先生、いっこう竜之助の懇願《こんがん》に
取合いがなく、閉眼沈思の姿でありますから、 「未熟者ながら先生の一太刀を……」 ....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
仮りて政宗を取押えようと謀った為であると云われている。政宗が陳弁は此等諸方面との
取合いの起った事情を明白に述べて、武門の意気地、弓箭の手前、已《や》むに已まれず....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
てこちらを見入っています。お浜はジロリとその面を見上げましたが、つんと横を向いて
取合いません。 「浜、お前はどこへ行くつもりだ」 「存じません」 「まあよいわ、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
とは、この連中がもうよく呑込んでいるものと見えて、一旦は憤激してみたけれど、今は
取合いませんでした。 竜之助は黙って、自分だけは遺書《かきおき》もしなければ辞....
「連環記」より 著者:幸田露伴
れなことを告げ、何とかしてやって欲しいことを訴えた。男は男で、他の斯様なことには
取合いたがらぬものである。匡衡は一応はただ其儘に聞流そうとした。しかし右衛門は巧....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
その無礼を憤《いか》って眼と眼を見合わせると、能登守はなにげなき風情《ふぜい》で
取合いません。 十 こうして神尾主膳の一行は笹子峠を向うへ越....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
…おいらの先生……」 次に米友は、その隣りの茶店へ乱入しましたけれど、茶店でも
取合いませんでした。 「ちぇッ」 米友は舌打鳴らして地団駄《じだんだ》を踏みま....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の者の口から丁寧な挨拶があったのだけれど、お銀様はそれを冷然として鼻であしらって
取合いませんでした。それよりも先に幸内を自分の部屋に近い、前にお君のいたところへ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、 「何ですね、お前、そんなわけにゆくもんですか、この一つ家にいながら……」 と
取合いません。 「それでもね、おかみさん、あの人は、どうも気味の悪い人ですから、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
お銀様も、土の上に腰をおろして、相変らず冷然として、おしゃべり坊主のいうことを
取合いませんでした。 火は盛んに燃えて、集まるほどの者が、それを消すべく懸命の....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
のおそいのをあざけられまして、それでは競走をしてみようと申込みました。兎は笑って
取合いませんが、亀が強いて云いますので、競走をすることになりました。兎は走り出し....