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「取替え〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

取替えの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
朱日記」より 著者:泉鏡花
で――やがて暑さにはなるし――余り青苔が生えて、石垣も崩れたというので、井戸側を取替えるに、石の大輪が門の内にあったのを、小児だちが悪戯に庭へ転がし出したのがあ....
三狂人」より 著者:大阪圭吉
もう他人を傷付けることよりも、まず抜き取って来た「先生」の脳味噌を、自分のそれと取替えることに夢中になっているのだ。だが、なんと云う気狂いじみた恐ろしいことだ。....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
る冠りなさい」 うねって来る色テープの浪。繽紛と散る雪紙の中で、むす子は手早く取替えて、かの女にナポレオン帽を渡した。かの女は嬉しそうにそれを冠った。ジュジュ....
青服の男」より 著者:甲賀三郎
で、卓一の洋服を着せた信造の屍体を積んで、永辻は茅ヶ崎の別荘へ行き、卓一は洋服を取替えて、信造に成り澄して、アパートへ帰りました。永辻は別荘が戸締りがしてあった....
春昼」より 著者:泉鏡花
用なしの身体ゆえ、客人が其処へ寄って、路傍に立って、両方ともやたらに飛車角の取替えこ、ころりころり差違えるごとに、ほい、ほい、と言う勇ましい懸声で。おまけに....
大脳手術」より 著者:海野十三
」の項について研究した。その結果得た結論は次の如きものであった。 “臓器や四肢を取替えることによって見掛けの若返りは達せらるるも、脳細胞の老衰は如何ともすべから....
もくねじ」より 著者:海野十三
わしていて、よく間違いをやらかすから、あてにならんよ。それに間違っていれば、すぐ取替えて来てもらわないと、折角ここまで急いだ仕事が、また後れるよ。急がば廻れ。念....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
川上機関大尉は、どこで修業してきたのか、ものなれた手つきで、どんどん窓硝子の取替え作業をすすめていった。 × × × こっちは、危いとこ....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
「水が欲しいの。」 と、あどけなく言った。 ああ、それがため足場を取っては、取替えては、手を伸ばす、が爪立っても、青い巾を巻いた、その振分髪、まろが丈は……....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
起居に、一番気がかりなのは洋燈ですから、宰八爺さんにそう云って、こうやって行燈に取替えました。」 「で、行燈は何事も、」 「これだって上ります。」 「あの上りま....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
たら、髪も朝に夕に撫でつけて、鬢の毛一筋こぼしていた事はない。肌着も毎日のように取替えて、欠かさずに湯に入って、綺麗にお化粧をして、寝る時はきっと寝白粧をしたん....
黒百合」より 著者:泉鏡花
を円にして、 「不可え。こりゃ、」 「それでは、ただ下さいな。」 「うむ。」 「取替えるのがお厭なら。」 「止しねえ、お前、お前さんの方がよッぽど可いや、素晴し....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
をお葉に渡した。お葉も黙って受取った。 二人は黙って各自の枝を眺めていた。 「取替えて貰おう。」と、霎時して重太郎は自分の枝を出した。お葉も自分の枝を出した。....
審判」より 著者:カフカフランツ
、あなたの恋人でもいいわ。でも、この人を失ったり、誰かほかの人、たとえばあたしと取替えても、たいして恋しがりはしないわけね」 「確かに」と、Kは微笑しながら言っ....
活人形」より 著者:泉鏡花
の者|入来りぬ、程好き処に座を占めて、お録は携え来りたる酒と肴を置排べ、大洋燈に取替えたれば、室内照りて真昼のごとし。得三その時膝押向け、「高田|様、じゃ、お約....