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取立てる
「取立てる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
取立てるの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
には、自分の屋敷を道場や稽古場にしていると云うのを口実に、知行所から余分のものを
取立てるのもある。むかしの人間は正直ですから、おれの殿様は剣術や手習を教えて、大....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
の辺では百坪を一升|蒔と称え、一ツカを三百坪に算し、一升の籾は二百八十目に量って
取立てる、一ツカと言っても実際三百坪は無い、三百坪なくて
取立てるのはその割で取る....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
辞職説を伝えられながら、アピア政府の無理な政策は依然変らない。彼等は、税を無理に
取立てるために、軍隊を増強してマターファを追払おうとしているようだ。成功するにし....
「黒い地帯」より 著者:佐左木俊郎
くちゃ。」 「ほだからって、恨みってえことは言われしめえ。殺すようなごとしてまで
取立てる世の中なんだもの。」 「誰も、恨みごとなんか言わねえ。ふむ。旦那が気の毒....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
の中へ戻して反芻したりしていた。館の人々の何人かと、宿駅の人々の何人かと、租税を
取立てる役人の全部とは、多少の武装をして、何もない小さな街路の今一方の側に役にも....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
心境になるものだ。 同じ他人の借金でも、取立ての方は決してできるものではない。
取立てるということは積極的な事実であるが、言訳の方はもともとゼロで、こっちも元々....
「申訳」より 著者:永井荷風
けたること、若しかの博文館が二十年前に出版した書物の版権を、今更云々して賠償金を
取立てるがように、カッフェーという名称を用いる都下の店に対して一軒一軒、賠償金を....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
と、何とかかとか口実を拵えて、あるいは僧侶よりあるいは居残りの人民より沢山な金を
取立てる。で、その収入を見当に沢山な金をかけて、僅か一ヵ年間、レブン寺の執法僧官....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
で拵えて、華やかにしてお屋敷へ御帰参になるようにしなければならず、また私も侍分に
取立てると仰しゃるんですから、今までと違いますれば、上下から小袖まで相当のものを....