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「取組〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

取組の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
百合」より 著者:芥川竜之介
へ飛び出した。良平もべそをかいたなり、やむを得ずそこへ出て行った。二人はたちまち取組《とっく》み合いを始めた。顔を真赤にした金三は良平の胸ぐらを掴《つか》まえた....
星座」より 著者:有島武郎
」 ややしばらくして森村がこういった。 まだ生徒たちは帰りきらないで、廊下で取組合いをするものもあるし、玄関に五六人ずつかたまって、教師といっしょに帰ろうと....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ろこぶばかりである。よろしく国民は一つの宿題を寄こされたつもりで、それと正面から取組み、それぞれの工夫において被害を最小限度化すべきである。 政府及び軍部に対....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
どっこいしょ。) がた、がたんと音がする。先生、もう一つの卓子を引立って、猪と取組むように勢よく持って出ると、お道さんはわけも知らないなりに、椅子を取って手伝....
南地心中」より 著者:泉鏡花
うこっちが撮出されるまでも、横面一ツ打挫がなくッては、新橋へ帰られまい。が、私が取組合った、となると、随分舞台から飛んで来かねない友だちが一人居るんだからね。 ....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
りか、嘘にもしろ。」とその髑髏を指で弾く。 「いや、その喧嘩がしたかった。実は、取組合いたいくらいなものだった。「ちと、お慰みにごらん遊ばせ。」……おまけに、ぽ....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
見ると小Dなど問題にもならないが、近頃彼は飢餓のため痩せ衰えているので五分々々の取組となった。四つの手は二つの頭を引掴んで双方腰を曲げ、半時間の久しきに渡って、....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
しょうが、こっちは素寒貧で志を女郎に立てて、投げられようが、振られようが、赭熊と取組む山童の勢いですから、少々薄いのが難だけれど――すなおな髪を、文金で、打上っ....
三枚続」より 著者:泉鏡花
可うございますぜ、とさかを立ってずっと伸して、眼をくるりと遣りますとね、私とでも取組みそうでさ。一体気の勝った、お夏さんは癇癪持なんだけれど、婦人だけにどうする....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
裸になりたまえ、一丁組もう、)と云ったもんだから。――勿論、年増だが、別嬪だから取組んでも可い了簡かも知れません……従妹め、怒ったの怒らないの、それぎり出て来な....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
もお勢のような coquettish な容子は少しもなかった。仮にこの女と本田と取組ましたなら、お勢のように本田の翫弄にならないでかえって本田を翫弄にしたかも知....
想い出」より 著者:上村松園
で丁度丸々五十年になります。今年六十七歳になりまするが、この五十年間を、私は絵と取組んで参った訳になります。 明治八年四月二十三日が私の生まれました日で、父は....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
歓迎した。無産階級解放のため、黙々と働く社会主義者を、勤勉そのもののごとく大地に取組む農民の姿にナゾらえたもので、私はかくあらねばならぬと念じた。 まことに演....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
の尽きた鱸でしたろう、不思議に鈎が外れないでましたもの。』 漁『それは、珍らしい取組みだったね。三尺といっちゃ、聴いただけでも、ぞくぞくするね。其様な化物が出る....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
ラス屋から、日立造船の前身である大阪鉄工所、稲畑染工所、尼崎汽船などの大ものにも取組んでいった。長谷川合名会社は間もなく、長谷川忠七商店と鳥居熊太郎商店に分かれ....