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「受信器〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

受信器の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地図に出てくる男女」より 著者:吉行エイスケ
持ちが辛うじて同志の体面を維持していたことを知るのであった。レムブルグの電信室の受信器には女に変装して上海に逃れた重慶共産主領|楊闇公《ようあんこう》の銃殺を暗....
思い出す事など」より 著者:夏目漱石
った。その時、余は夜の十二時頃長距離電話をかけられて、硬《かた》い胸を抑えながら受信器を耳に着けた。茅ヶ崎の子供も無事、東京の家も無事という事だけが微《かす》か....
十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
切って落とされたのだ。 そういえば、この旬日、発信局の知れない電波信号が盛んに受信器に混信すると思っていた。それは火星のロケット艦から発したものにちがいなかっ....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
。 応答あり 城塞への距離が遂に千五百メートルにまで短縮したとき、俄かに艦内の受信器が働きだした。 ――来たぞ。 ――見える、見える。 ――早くあれを破....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
係は身体をひねって、廻転椅子をぐるりとまわした。 「沈没です!……」 頭から受信器を外しながら、そして低い声で云った。「乗務員四百二十五人。最後なり。救助さ....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
そこは窓のない部屋だった。 壁のところには、配電盤や棚のようにかさねた高級受信器などの機械類が並んでいた。 二人の外人が、電信をうけていた。 どうやら....
空中漂流一週間」より 著者:海野十三
ルが眼についたのだ。彼は飛行将校として、一応無電器械の知識もあったから、どっちが受信器のパネルで、またどっちが送信器のパネルか、見分けがついた。彼はいそいで受話....
大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
というようにのぞきに来た。そして、無電員の肩越しに一生懸命に鉛筆をはしらせている受信器の上の文句を読んで、艇長と幕僚も又、おやっというように顔を見合わせてしまっ....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
絡は終った。 旗艦須磨の通信兵は、電鍵から手を放した。しかし彼の耳に懸っている受信器には、しきりに連合艦隊の旗艦武蔵がホ型十三号潜水艦を呼んでいる呼出符号が聞....
脳波操縦士」より 著者:蘭郁二郎
波長が違うからだ、と聞いていた。若し、同じ波長の放送局が二つあったとしたら、必ず受信器は、両方の局のを受信するに違いないのだ。 そうだ、森源と私とは、偶然にも....
話の種」より 著者:寺田寅彦
とに電流が通る。この電流で適当の電波を起せば、この波は空中を伝わって目的地に達し受信器に感じて普通の無線電信と同様小さい針を動かす。この針の下には煤を塗った硝子....
運命のSOS」より 著者:牧逸馬
応している。 丁度この時そのタイタニックの無電室では、主任技師のフィリップスが受信器を掛けて、何かニュウスを拾おうと、掃海事業のように無電の手をひろげ、耳を澄....