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受取れる
「受取れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
受取れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
口のあたりを歩いて見た。靴のまま堅い土を踏みしめ踏みしめして見た。そうして荷物の
受取れるのを待った。その乗降の客も少い建築物《たてもの》の前に立って見て、今更の....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
恵みをうけると思わば気がすまぬであろうが、これなる黒鹿毛、身共に売ったと思わば、
受取れる筈じゃ。早う手を出せ」 「いえ、なりませぬ。くやしゅうござりまするが、無....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
れば秀吉は宜いけれど、氏郷は巨額の年俸を与えられたとは云え極々短期の間に其年俸を
受取れるか何様か分らぬ危険に遭遇すべき地に置かれたのだ。番人に対しての関白の愛は....
「大脳手術」より 著者:海野十三
かし氏が斯る患者であるとの予備知識なくして一読するときは、一つの纏った物語として
受取れる。しかしこの物語の中にある事件は大部分が実在したものではない。 すなわ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
眼からポロポロと落ちる水滴は、その以後と区別した嬉し涙というものの一滴だろうとは
受取れる。
こうして見ると、泣くことは泣くが、食うことも食う。見るまに大きな一....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
たのが、痴話が長いので、堪え兼ねて飛び出したのかも知らん。そうだと思えば、そうも
受取れる。それにしても、怪しいといえば怪しいとも思われる。 そこで、兵馬は抑え....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
している途端に、なんだか急に、風向きが変って、予想の当てが外《はず》れたようにも
受取れる――それは、自分と馬とにばっかり向って来るものと思いきっていた両岸の竹槍....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
来て、押伏せたものだから、人間が面喰って、押伏せられたなりで窒息している――とも
受取れる。
なんにしても米友は、ただ単に、これを判じ物の観念をもって驚いている....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ように尖《とが》っている、さぞお天道様《てんとうさま》も怖いだろう」という意味に
受取れる。スッポンコラとは何だかよくわからないが杉の木の尖った梢というほどの意味....
「変った話」より 著者:寺田寅彦
いうことでも解釈のしようによっては「いつも半分風邪を引いているように」という風に
受取れるかもしれない。生まれてから七、八十歳で死ぬまで一度も風邪を引かないような....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
膳立てをしておいて、それを上州名物の名で、江戸へ繰込ませようという寸法であるとは
受取れる。これは茂林寺名物の分福茶釜《ぶんぶくちゃがま》をかたどったもので、それ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
せただけですから、中の物体はよくわからないが、形だけは風呂敷を抜いた角々で相当に
受取れる。それによって恰好を案ずると、どうやら、古《いにし》えの武将が着た兜《か....
「別れたる妻に送る手紙」より 著者:近松秋江
長に当てゝ幾許の銭を雪岡に渡すように、と、長田の手紙を持ってさえ行けば、私に直ぐ
受取れるように、兎に角気軽にしてくれている。然るに、仮令銭は渡せない分とも、その....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
うえにはあらわれていない。そこで一読しただけでは、印南国原が立って見に来たように
受取れるのであるが、結句の「印南国原」は場処を示すので、大神の来られたのは、此処....
「金山揷話」より 著者:大鹿卓
ろう筈もなし、当方ではあなた方の御便宜のために申し上げているのです。札幌の銀行で
受取れるようにすればいいわけでしょう」「いや、私達はどうしても現金を持って帰りた....