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受持ち
「受持ち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
受持ちの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一房の葡萄」より 著者:有島武郎
せに引きずられて階子段《はしごだん》を登らせられてしまいました。そこに僕の好きな
受持ちの先生の部屋《へや》があるのです。
やがてその部屋の戸をジムがノックしま....
「錯覚の拷問室」より 著者:佐左木俊郎
隅から湧《わ》き起こる生徒の叫びを谺《こだま》している、薄気味の悪い教室だった。
受持ちは鈴木《すずき》という女教員だった。 鈴木教員は独身で若かった。彼女は優....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
江戸に親類はねえのか」 「さあ、そこまでは判りませんが……」 「そりゃあ亀の方の
受持ちだから、なんとか判るだろう。今夜はまあこれで帰って、あした又早く来てくれ」....
「家霊」より 著者:岡本かの子
若さに飽満していたためかも知れない。 店の代々の慣わしは、男は買出しや料理場を
受持ち、嫁か娘が帳場を守ることになっている。そして自分は一人娘である以上、いずれ....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
そして二人はカフェ・ネオンに於ける正しく男子現業員の全部で、そして気の毒にも一階
受持ちの女給八人、二階
受持ちの女給七人、合計十五人の娘子軍に対し、名実共に頭が上....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
落ちがあってはならないと台所の方へ見まわりに行きますと、お料理はお杉という老婢が
受持ちで、ほかの男や女中たちを指図して忙しそうに働いていましたが、祖母の顔をみる....
「佐竹の原へ大仏をこしらえたはなし」より 著者:高村光雲
、立派な枠をつけ、花を周囲に飾って高く掲げました。こんな興行物的の方は友達の方が
受持ちでやったのでありました。 それから、胎内の方は野見の親父さんの
受持ちで、....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
の女中達もみな起きて来て、遠くから怖そうにうかがっていた。その中に深田君の座敷を
受持ちの女中もいたので、一体どうしたのかと訊いてみると、今から小一時間も前に、こ....
「勉強記」より 著者:坂口安吾
うのである。君達の立場は分るのであるが、など同情深く口籠ったりしながら、籤引きで
受持ちの講義を決めるのはどういうものだね。つまり各々の講座には必ず一人の学生が決....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
心から幸福であった。やはり紋付、袴に、靴といういでたちであった。 藤井栄という
受持ちの先生は、眉目清秀の詩人気風の先生だった。私の家の雪子姉はどうして知り合っ....
「道なき道」より 著者:織田作之助
て捨てたように、クタクタに疲れた。 昼間、教室の中で居眠りすることが多かった。
受持ちの訓導は庄之助を呼んで注意した。が、庄之助はその訓導と喧嘩して帰った。 ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ゆる演劇改良を標榜しているらしく見られた。そうして、その「泉三郎」は団十郎一門の
受持ちで菊五郎一門は一人も加わらず、また「千本桜」の方は菊五郎一門の
受持ちで団十....
「手長と足長」より 著者:喜田貞吉
。しかし中古饗宴の際の仲居の役廻りには、後取・陪膳・役送・手長とあって、それぞれ
受持ちが違っておった様である。江次第に、「陪膳(役送に同じ)史。」など見え、大諸....
「牛捨場馬捨場」より 著者:喜田貞吉
。「太鼓」とは或る町村内の神社仏寺の太鼓張かえの権利、旦那場とは或る町村内住民の
受持ちの権利(俗にモチという、そのモチの家に事件ある時は早速かけつけてこれを処理....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
今の警察官の行うところを行ったものであった。この場合彼らはその報酬として、各自の
受持ちの区域なり村落都邑なりから、一定の扶持を得て生活していたのである。 かく....