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受答
「受答〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
受答の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「書記官」より 著者:川上眉山
行のことに移り、芝居に飛び音楽に行きて、ある限りさまざまに心を尽しぬ。光代はただ
受答えの返事ばかり、進んで口を開かんともせず。 妙なことを白状しましょうか。と....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
でも思うのですか。死ぬることのある人間に、そんな力が授けてなくて為合だ。無邪気に
受答をしている相手を、粉微塵にでもしようと云うのは、チランノスの流義だ。自分がど....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
に次郎を顧みた。次郎は話の途中から、すっかり興奮しながらも、みんなのそれに対する
受答えがどんなふうだか、知りたかった。彼は肴の骨をしゃぶりながら、始終盗むように....
「新世帯」より 著者:徳田秋声
口を利けば、例の目尻や口元に小皺を寄せた。人のよさそうな笑顔を向けながら、素直に
受答えをするほか、自分からは熟んだ柿が潰れたとも言い出せなかった。 これまで親....
「運命のままに」より 著者:豊島与志雄
《あき》れた人だね。」 それから彼女は種々な世間話をしたが、私はただいい加減に
受答《うけこたえ》をしてなるべく話を英子の方へ外らしてしまった。 「お気分でもお....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
兵馬の前に現われたのは今宵がはじめてか知らん。
お浜は、兵馬に対してこれだけの
受答えをすると共に、また、あちら向きになって、一心に縫物を進めています。
「嫂《....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
お心にもなく耳を傾けさせられました。 七十四 大商人がそれを
受答えて言いました、 「お目の高いことには、いつもながら敬服の至りでございますが....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
」
百六十二
坂本竜馬がそう言ったことに対して、南条力が
受答えました、
「壬生《みぶ》浪人、相変らず活躍しとりますかな」
「活躍どころか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
仏兵助は、そこで、七兵衛に向って、まず穏かにこう呼びかけました。七兵衛もやさしく
受答えして、 「お言葉通り、こんな年甲斐のない真似《まね》をしたくはござんせんが....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ろなるが呼びかけたのは、宇治山田の米友でありました。 「はい」 と、それを直ぐに
受答えたのは、紛《まご》う方《かた》なき弁信法師でありました。 さては、御両人....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
つ》をする必要があるので、話の済む前には、僕は当然同行者の一人《いちにん》として
受答《うけこたえ》をするようになっていた。僕は固《もと》より行くつもりでも何でも....
「道草」より 著者:夏目漱石
ない人と膝《ひざ》を突き合せながら、大した懐かしみも感じ得ずに、むしろ冷淡に近い
受答えばかりしていた。 島田はかねて横風《おうふう》だという評判のある男であっ....
「門」より 著者:夏目漱石
若いに似合わずはなはだ落ちついた話振《はなしぶり》をする男であった。低い声で何か
受答えをした後《あと》で、にやりと笑う具合などは、まるで女のような感じを宗助に与....
「かのように」より 著者:森鴎外
で傍聴していた奥さんが、待ち兼ねたように、いろいろな話をし掛けると、秀麿は優しく
受答をしていた。この時奥さんは、どうも秀麿の話は気乗がしていない、附合《つきあい....
「雁」より 著者:森鴎外
いる所にいて、火鉢の縁を撫でたり、火箸をいじったりしながら、恥かしげに、詞数少く
受答をしている。その様子が火鉢から離れて据わらせたら、身の置所に困りはすまいかと....