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受験
「受験〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
受験の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
野田屋支店」だろうということになったが、こんな和文漢訳の問題が出ればどこの学校の
受験者だって落第するにきまっている。
通信部は、日暮れ近くなって閉じた。あのい....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
はしご》を上《あが》って、例の通り二階の勉強部屋へ行った。が、机に向って見ても、
受験の準備は云うまでもなく、小説を読む気さえ起らなかった。机の前には格子窓《こう....
「性急な思想」より 著者:石川啄木
者の群に投ずるような気持で、(その実落第者でありながら。――及第者も落第者も共に
受験者である如く、神経組織の健全な人間も不健全な人間も共に近代の人間には違いない....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
の休みの間に探し歩いた、猿楽町の東京学院へ(今はもうないようだが)、中学校五年級
受験科というのにはいって、毎日そこから通うこととなった。そこでは僕は自分の学力の....
「食魔」より 著者:岡本かの子
れとなり妻の変死も原因して彼は公的のものと一切関係を断ち、売れそうな漢字辞典や、
受験本を書いて独力で出版販売した。当ったその金で彼は家作や地所を買入れ、その他に....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
見に行った。モデルに石膏の彫像を据えて息子は研究所の夏休みの間、自宅で美術学校の
受験準備の実技の練習を継続しているのであった。電灯を捻ねって、 「ここのところは....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
学試験が行われた。それは日だまりがまだ恋しい気候であった。私は近所の私立の学校へ
受験した。姉と別の、程度の低い学校であった。山の中腹にある新しい建築の歴史の浅い....
「新学期行進曲」より 著者:海野十三
…―幕―…… 第二景 夢の中の模擬試験 音楽。夢の曲(トロイメライの如く)
受験生青木 はて見なれない所だなあ。どうして僕は今ごろ、こんな野原を歩いているん....
「白髪鬼」より 著者:岡本綺堂
います。」 「しかし……。」と、わたしは考えながら言いました。「試験場には大勢の
受験者が机をならべているんでしょう。しかも昼間でしょう。」 「そうです、そうです....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
・T嬢へ 今度M撮影所へおはいりになったそうで、まずまずおめでとう。千人からの
受験者のうち、五人だけ採用されたというのだから、まことに幸運と申さなければなりま....
「子をつれて」より 著者:葛西善蔵
。二人はそこの電柱の下につくばって話した。 警官――横井と彼とは十年程前神田の
受験準備の学校で知り合ったのであった。横井はその時分医学専門の入学準備をしていた....
「旅への誘い」より 著者:織田作之助
、たぶん新聞の誤植であろうと、道子は一応考えたが、しかしひょっとして同じ大阪から
受験した女の人の中に自分とよく似た名の田村道子という人がいるのかも知れない、そう....
「勝ずば」より 著者:岡本かの子
て来年から女学校へ上げてあげますよ」そう云って優しく背中を撫でて呉れた叔母の手。
受験準備の参考書をわざわざ一緒に神田まで買いに行って呉れたり、活動に芝居に誘って....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
口が乾いたり、すっかり逆上して、何度も勉強したところを思い出せなかったり、自分の
受験番号や名前さえ書き落したり、問題の意味をちょっとのことで大間違えしたりして、....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
を根城として兵とともに過ごした日は、極めて幸福なものであった。 私自身は陸大に
受験する希望がなかったのであるが、余り私を好かぬ上官たちも、連隊創設以来一名も陸....