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叡覧
「叡覧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
叡覧の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
石清水行幸は帝としても京都の町を離れる最初の時で、それまで大山大川なぞも親しくは
叡覧のなかったのに、初めて淀川の滔々と流るるのを御覧になって、さまざまのことを思....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
蔵 その方儀、憂国の過慮より、自作の和歌一首録し置きたる扇面を行幸の途上において
叡覧に備わらんことを欲し、みだりに供奉の乗車と誤認し、投進せしに、御の車駕に触る....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
ぴつ》をも交えているので、禁裏でも等閑《なおざ》りの献上物のごとく見過ごされず、
叡覧のうえ誤謬でも発見せられたものか、女房奉書を賜わった翌々日、また実隆に仰せて....
「源氏物語」より 著者:紫式部
い役人、院の鵜飼いの者に鵜を下ろさせてお置きになった。小さい鮒などを鵜は取った。
叡覧に供えるというほどのことではなく、お通りすがりの興におさせになったのである。....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
ました。初音と題しました。次は大正七年文展会場で、藤原時代の紅葉狩の風俗を描き、
叡覧に供しました。御前揮毫は、いずれも御前で短時間で描きますので、即興的に、色も....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
の歌を集めた歌集は『新葉集』である。撰者は宗良親王、弘和元年十二月三日長慶天皇の
叡覧にそなえた。全部二十巻。
叡覧に供える前、弘和元年十月、勅撰集に擬せられる旨の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
吐き出されたのだ。 冬信は、やや進み出て。 「聖旨に添い奉りますや否や、いちど
叡覧給わりましょうか」 「それには及ばん。さっそく諸卿を召入れて、みなの意見に問....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
え、ふとお気づきにならず過ぎる惧れもありますが、そこは自分がふと知った態にして、
叡覧に供えるように計ります。……その間、あなた様は物蔭にいて、よそながら御兄君(....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
上の二使から正式に新田の羽書(軍の急便)の捧呈をうけた。そして公卿はこれをすぐ、
叡覧にいれたのだった。 まもなく。御座のあたりから、御喜悦と感動に震うお声がも....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
に朝議一決のあとにござりましたが」 「うむ」 「上書は、洞院ノ実世卿からただちに
叡覧に入れ、僉議の席でもご披露あったやにうけたまわります。が、ついにお返し沙汰は....