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口が腐っても
「口が腐っても〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
口が腐ってもの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
れる訳には行かぬ。御身は果たして前科者なるやと、茲で問えば分る事では有るが、余の
口が腐っても其の様な事は能う問わぬ。前科者でないに極って居るのに何も気まずく問う....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
この一言には老人も少しまいった。たしかに腹ではまいっても、なるほどそうかとは、
口が腐ってもいえない人だ。よほど困ったと見え、独りで酒を注いで飲む手が少し顫えて....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
夫だが大西徳藏、聊か徳川の臭い米を食って親を泣かした人間だから、云わんと云ったら
口が腐っても云いはしない」 庄「それで安意致した……人が来やしないか」 徳「いや....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
私も男で、人に云って害になることは決して私は云わん、言って呉れるなとお云いなら、
口が腐っても骨がくだけても云わん」 その時山三郎は、お蘭に向って「武士に二言な....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
っかきで我儘。その上、無類の強情で負けずぎらい。痛いとか、参ったとかということは
口が腐っても言わぬ。因業親爺の見本のような老人である。 二年ほど前の冬の朝、た....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
ら、俺ははじめから親の家を飛び出すもんか」 古綿をちぎって捨てるように言った。
口が腐っても、惚れているとは言わぬ積りだったが、この際は簡単に言ってのける方が、....