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口を入れる
「口を入れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
口を入れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
るから、こういうことになるんだ。これには三ところしきゃけえてねえが、きょうのふた
口を入れると、しめて八人、きゅうっと抱きしめられて、つるりとなでられて、するする....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
をするのが癖でしてね」「どんな講釈をするんだい」と事あれかしと待ち構えた迷亭君は
口を入れる。「あの東風《こち》と云うのを音《おん》で読まれると大変気にするので」....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
おろす形は、いつ見てもしみじみ可い、と評判の手つきに見惚れながら、お源が引取って
口を入れる。 えらを一突き、ぐいと放して、 「凹んだな。いつかの新ぎれじゃねえ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
、日本から言えば何だアメリカは自分勝手のモンロー主義を振り廻しながら東亜の安定に
口を入れるとは怪しからぬというわけで、多くは利害関係の戦争でありましょう。私はそ....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
えなかった。軍の統帥に関する問題は普通の行政とは違って所謂官僚(文官)や政治家が
口を入れることが出来ない建前になっているからでもあるし、又予算編成と予算要求の上....
「香油」より 著者:水野葉舟
が、その席にともすると、例の男がはいって来て、じつと尻を落ちつけて、自分達の話に
口を入れる。自分はとうとう少し二人きりの話がしたいからと言って、その男をことわっ....
「白い壁」より 著者:本庄陸男
きなおった。「お前さんは――」と彼は杉本に喰ってかかった。「あっしの伜にとやかく
口を入れる権利はあるめえ」「順序を立ててお話しなくっちゃあ何ぼ先生さまでもねえ、....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
、ここで待ってるのがいゝや。箱根まで行くこと、あるもんか」 才蔵が、むくれて、
口を入れる。 半平は高笑い。 「雲さんはツルちゃんのこととなるとムキになるねえ....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
ま和泉屋の商売《あきない》につぎ込んでおいて、お前さんも大本《おおもと》の商法に
口を入れるか、それはお前さんのこころもち一つなのですよ」
柘植の分の金だけふと....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
何にしろ、すぐ隧道になるのですからね、どうしたって助かるわけはないです」と岡田が
口を入れる。 「危険ですな! 汽車も慣れるとツイ無理をしたくなって困るのです」と....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
ただ機械的に質問を掛けるのみである。代診のセルゲイ、セルゲイチが時々手を擦り擦り
口を入れる。『この世には皆人が病気になります、入用なものがありません、何となれば....