口付き[語句情報] »
口付き
「口付き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
口付きの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「銀河鉄道の夜」より 著者:宮沢賢治
出ました。 四、ケンタウル祭の夜 ジョバンニは、口笛を吹いているようなさびしい
口付きで、檜《ひのき》のまっ黒にならんだ町の坂を下りて来たのでした。 坂の下に....
「斜坑」より 著者:夢野久作
眼の前に浮かみ出て来るお作の白い顔と一緒に、そんな忠告をしてくれた連中の眼付きや
口付きを思い出してみると、そんな評判や取沙汰が妙に事実らしく考えられて来るのであ....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
という言葉が出かかって、そのまま咽喉にこびり付いてしまった。外に出たのはその
口付きと呼吸だけであった。 少年はもう一度真赤になって微苦笑した。そうして今朝....
「失われた半身」より 著者:豊島与志雄
眼を惹いたのは、彼女の鮨皿のそばの土瓶だった。土瓶から茶碗についだのを飲む彼女の
口付きでは、お茶とは違っていた。或る時、おれは彼女の前で、ウイスキーのポケット瓶....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
て高尚な高い鼻、トホンとした眼付きはしているが、よく見ると充分に知的である。だが
口付きは笑殺的で、酸味をさえも帯ている。尋常な乞食とは思われない。 「こいつどう....
「円朝花火」より 著者:正岡容
ざいます」 「お疲れさまで」 口々に声をかける弟子のなかで、鳶《とび》のような
口付きをした色の黒い勢朝が、 「師匠、お客さまですぜ」 「なに……お客様? 困っ....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
『何故かも無いものだ! この盗人め!』 彼は悪々しそうに唾でも吐っ掛けるような
口付きをして。 『この山師! 人殺!』 『まあ、落着きなさい。』 と、アンドレイ....