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口寄せ
「口寄せ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
口寄せの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
、歿くなった父親にでも聞いて見たらともかく、お敏は何も知りませんが、ただ、昔から
口寄せの巫女《みこ》をしていたと云う事だけは、母親か誰かから聞いていました。が、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
らはすぐに覚った。市子は梓の弓を鳴らして、生霊《いきりょう》や死霊《しりょう》の
口寄せをするもので、江戸時代の下流の人々には頗る信仰されていたのである。その市子....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
げほう、狐つかい、飯綱の法、荼吉尼の法、忍術、合気の術、キリシタンバテレンの法、
口寄せ、識神をつかう。大概はこれらである。 これらの中、キリシタンの法は、少し....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
し後わるしで、一敗して最初の勇気が挫けた。世子の本陣でもこの敗報と共に今いった諸
口寄せ手の敗報もそろそろと聞えて来たので、再び進撃することの不得策を知って、終に....
「おとずれ」より 著者:国木田独歩
ことかなと妹は眼をみはり口とがらせ耳をおおいて叫びぬ。たちまち姉は優しく妹の耳に
口寄せて何事かささやきしが、その手をとりて引き立つれば妹はわれを見て笑みつ、さて....
「星」より 著者:国木田独歩
て早くも露の涙うかべ、年わかき君の心のけだかきことよと言い、さて何事か詩人の耳に
口寄せて私語き、私語きおわれば恋人たち相顧みて打ちえみつ、詩人の優しき頬にかわる....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
民族の信仰生活の歴史を尋ねる人々のために、相応に重要なる史料である。喪のある家で
口寄せを立てて、死霊の言を聴く風習は、今なお田舎には正式に行われている。これと同....
「こども風土記」より 著者:柳田国男
けで集まって、この中座のいうことを聴いていた。それが昔の世にひろく行なわれた神の
口寄せというものの方式だったので、つまりは子どもがその真似をくりかえして、形だけ....