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口才
「口才〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
口才の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
さア、闘おうぞ! 大和民族の腕に覚えのほどを見せてやろう。 一死報国! 猪
口才なりメリケン艦隊! ――各艦の主砲は、一斉にグングン仰角を上げて行った。 ....
「浮動する地価」より 著者:黒島伝治
と、母の姉にあたる伯母が来あわしている椽側で云った。 「われも、子供のくせに、猪
口才げなことを云うじゃないか。」いまだに『鉄砲のたま』をよく呉れる伯母は笑った。....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
丈夫ですよ、先生」 岸本は美しい眉をきりっと揚げた。 「ハヽヽヽ」 浅田は猪
口才なと云わんばかりに笑った。 「まあ止しとこう。現像はしくじられると取返しがつ....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
れば生きてますと云い貌にびちりと身を捩り、あっと云って刎ね飛ばせば、虫のくせに猪
口才な、頭と尾とで寸法とって信玄流に進む尺蠖とは、気もちの悪い一対である。此等は....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に猛《たけ》り立った群猿は、八方から一時に米友をめがけて飛びかかりました。 「猪
口才《ちょこざい》な、こん畜生め」 米友はその大猿を片手で掴んで群猿の中へ投げ....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
は汝れ斬りやアがったなと空鉄砲を持って永禪和尚に打って掛るを引っ外して、 永「猪
口才な事をするな」 と肩先深く斬下げました。腕は冴えて居るし、刃物は良し、又九....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ことだ、馬鹿なら馬鹿で始末がいいが、なまじい腕の出来るつもりが癪にさわる、この猪
口才《ちょこざい》め」 といって慢心和尚は、続けさまに兵馬を打って、打って、打ち....
「怪塔王」より 著者:海野十三
た。そして、すぐさま、怪塔ロケット隊に出動準備を命じました。 「おい、みんな。猪
口才にも、日本の空軍部隊と艦隊とが、こっちへ攻めて来るぞ。あいつらが白骨島につか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ばかりで何も事情を知らん、その事情を知らん者が、でしゃばって仲裁ぶりをするとは猪
口才《ちょこざい》だ。こっちには確かに訴え出でた人もあり、この通り証拠もある。な....
「四谷怪談」より 著者:田中貢太郎
から養子になろうと云う者がない。皆が困っていると、下谷の金杉に小股潜の又市と云う
口才のある男があって、それを知っている者があったので呼んで相談した。又市は、 「....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
わした小次郎の刀の先に触れて、また兵馬が脛を切られたからである。
「こやつ! 猪
口才! ううむ、切ったな!」
しかし兵馬がわめいた時には、二間あまりのかなたの....
「起ち上る大阪」より 著者:織田作之助
ト月の間――というのはつまり、過ぐる三月の、日をいえば十三日の夜半、醜悪にして猪
口才な敵機が大阪の町々に火の雨を降らせたその時から数えて今日まで丁度一ト月の間、....
「良寛様の書」より 著者:北大路魯山人
この中の現代離れの風体に興味を覚えるようである。が……本ものの良寛様というのは猪
口才ではない。日本の書では秋萩帖が手本に取り入れられている。上代文字に対する関心....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
ようなお諭し、我も汝が欲かなんぞで対岸にまわる奴ならば、我の仕事に邪魔を入れる猪
口才な死節野郎と一釿に脳天|打っ欠かずにはおかぬが、つくづく汝の身を察すればいっ....
「持ち味を生かす」より 著者:北大路魯山人
下し給うたとみるべき人間食物の個々の持ち味は、残念でも年を経るに従って、人間の猪
口才がすべてを亡ぼしつつあるようだ。 例えば砂糖の乱用が、おのおの持つところの....