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口火を切る
「口火を切る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
口火を切るの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「稲生播磨守」より 著者:林不忘
しているのだ。おれにはそれがよくわかる。誰か一人、ここで下剋上《げこくじょう》の
口火を切る者があれば、天下|挙《こぞ》って起ち上るのだ。臣下が主君に怨みを報ずる....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
争の警鈴が鳴り響いている。空気は凝結して、じっと爆発の機会を待っているのだ。もう
口火を切るばかりである。そんなような状態だった。 ドイツ外交参謀の機密に参与す....
「ますます確りやりましょう」より 著者:宮本百合子
争準備のためです。 帝国主義日本はすでに満蒙を侵略し、ソヴェト同盟攻撃をもって
口火を切るべき第二次世界戦争を実に着々と準備している。来るべき第二次世界戦争と十....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
単純な直接行動をやって何の役に立つかと詰ると、之によって戒厳令とクーデターとへの
口火を切ることになるのだと、甚だ尤もなことを云う。 私は何も、五・一五事件や更....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
官様の首じゃござるめえ」 最初から、同様な重大の疑念を持っていたものが、ひとり
口火を切ると、一時に雷同してきたような形勢があります。知れる限りの誰も彼もが、こ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
のお為とすべきこと、と、穏かに書いておいたが、俺は、先手を打って――脱藩しても、
口火を切るつもりだ」
「大久保」
大久保は、顔をあげて
「三百万両で、幕府が倒....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
ねえかい、うちの旦那が未だに帰ってござっしゃらねえなんてさ』――といった調子で、
口火を切るのである。 若い衆もやはり、不思議だなあと首をかしげる。 そうこう....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
史上有名な“以仁王と頼政の挙兵”がこの物語の上で近づきかけている。 それの
口火を切る王の“令旨”を持った新宮十郎行家が、諸国の源氏を説きに駈けまわるだんに....