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「口語文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

口語文の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
今日の文学の鳥瞰図」より 著者:宮本百合子
導者であったのは、極めて短い開化期の文化建設の時期に於てのみであって、明治文学が口語文の様式を堅めた頃は、既に文学者の生活は直接な政治経済の網目の中からは外へ押....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
き文壇に於ける我が小説の低落は、彼等がその芸術的に訓練されない猥雑《わいざつ》の口語文を以てした為に、外国文学に見る如き高貴な詩人的の心を失い、江戸文学の続篇た....
生活者としての成長」より 著者:宮本百合子
迷はロシア文学の影響もあって非常に進歩した心理描写の小説「浮雲」を、当時は珍しい口語文で書いたのであった。 文学を真面目に考えていた少数の人々は二十四歳であっ....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
》とかきくどく雅俗折衷文の余情脈々のリズムは、そのままには存在しない。 一葉が口語文でかかなかったことを遺憾とする学者もあるだろうけれども、一葉の心情の肉体的....
可能性の文学」より 著者:織田作之助
さも、その禀質も、小説の気品を美術品の如く観賞し得る高さにまで引きあげた努力も、口語文で成し得る簡潔な文章の一つの見本として、素人にも文章勉強の便宜を与えた文才....
詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
であると言うだけの親しみを感じさせるに過ぎないものもある。そういう古語が、平俗な口語文体の中にちらばらとはめ込まれているところから、一遍に凡庸な国語と感ぜられ、....
翻訳遅疑の説」より 著者:神西清
が、また純粋に散文的な一種の音律に富むことは周知のとおりである。しかしもし現代の口語文をできるだけ凝縮させ、しかもこれに音律を与えようと企てるとき、七五調又はこ....
翻訳の生理・心理」より 著者:神西清
とき行文を支えているものはやはり、昔の鴎外の厳正な風格にほかならない。あの平明な口語文はやはり彼独特のもので、今日《こんにち》のわれわれの到底使いこなし得るもの....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
ある。「泰ちゃん」はこういう作文の中にひとり教科書のにおいのない、生き/\とした口語文を作った。それは何でも「虹」という作文の題の出た時である。僕は内心僕の作文....