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口調
「口調〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
口調の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鼻」より 著者:芥川竜之介
して、わざとその法もすぐにやって見ようとは云わずにいた。そうして一方では、気軽な
口調で、食事の度毎に、弟子の手数をかけるのが、心苦しいと云うような事を云った。内....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
かけてから、ふと思いついたように、いつもこの国の信徒に対する、叮嚀《ていねい》な
口調を使い出した。
「泥烏須《デウス》に勝つものはない筈です。」
「ところが実際....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
なしばかりだ。凍死《とうし》しても何《なん》でも歩いて見ろ。……」
彼は突然|
口調《くちょう》を変え Brother と僕に声をかけた。
「僕はきのう本国の政....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
完《おわ》らない事を虞《おそ》れるように、時々眼を窓の外へ投げながら、やや慌しい
口調で、話しつづけた。)
それから、写真はいろいろな事があって、結局その男が巡....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
じゃありませんか?」
「嚊《かかあ》かい? 嚊とも近々別れる筈だよ。」
牧野の
口調《くちょう》や顔色では、この意外な消息《しょうそく》も、満更冗談とは思われな....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
係した奇抜な逸話を予想しながら、その紙面へ眼をやると、果してそこには、日本の新聞
口調に直すとこんな記事が、四角な字ばかりで物々しく掲《かか》げてあった。
――....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
―」と言いかけてミスラ君はじっと私の顔を眺めながら、いつになく真面目《まじめ》な
口調になって、
「ただ、欲のある人間には使えません。ハッサン・カンの魔術を習おう....
「野呂松人形」より 著者:芥川竜之介
を都へ求めにやろうと存ずる。」人形を使っている人が、こんな事を云った。語と云い、
口調と云い、間狂言《あいきょうげん》を見るのと、大した変りはない。
やがて、大....
「路上」より 著者:芥川竜之介
だそうだ。」
野村はまるで送りに来ない初子のために、弁解の労を執《と》るような
口調だった。
「そうか。道理で今日|辰子《たつこ》さんに遇《あ》ったが何ともそう....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
。」
「受け取らないと云ったら?」
相手はちょいと顔をしかめたが、すぐに優しい
口調に返って、
「もし先方が女だったら、そりゃ素戔嗚の玉なぞは受け取らないね。そ....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
国めぐり――」
穂積中佐は苦笑《くしょう》した。が、相手は無頓着に、元気のよい
口調を続けて行った。
「閣下は水戸黄門が好きなのだそうだ。わしは人臣としては、水....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
第二の難関さえ切り抜けられりゃ、どうにでもなると思うんだ。」と、自信があるらしい
口調で云うのです。新蔵はまだ浮かない顔をしたまま、「どうして?」と、疑わしそうに....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
って居られました。 『これで俺も一と安心じゃ……。』 お爺さんはしんみりとした
口調で、ただそう仰ッしやられたのみでした。つづいて守護霊さんも口を開かれました。....
「墓」より 著者:秋田滋
を静めるために並々ならぬ骨を折った。かくて法廷が再び静粛になると、裁判長は厳かな
口調でこう訊いた。 「被告には、申し開きになるようなことで、何か云っておきたいこ....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
をあげ、会場までデモる計画だったらしい。私たちはつぎつぎと演説したが、私が激越な
口調でブッたところ、立会の警官から『弁士中止』の声がかかった。それにも構わず続け....