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口開け
「口開け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
口開けの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
来る。ある先生はショボショボ降る雨でも飲んでくれようと考えたものか、空を仰いで大
口開けて突立っているが、雨はなかなか旨《うま》く口中へ降り込んではくれぬ。その馬....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
幾日にしかならないというものもある。長州や水戸の方の先例は知らないこと、小草山の
口開けや養蚕時のいそがしさを前に控え、農家から取られる若者は「おやげない」(方言....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
け。見てんやい。眼球ア白うなっとるし、睾丸も真黒う固まっとる。浅蜊貝の腐ったゴト
口開けとる奴ばドウするケエ』 『まあまあ。そう云うな。一人息子じゃけに、念入れと....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
て鼻血を出しますヨ。破《わ》れ返るような騒ぎになりますネ。……それにさ、アナタが
口開けだってことになればアルプス倶楽部だって黙っていませんヨ。花火をあげるやら、....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
つも》りて遠き昔を思う、蕪村郷愁曲の一つである。 鶯《うぐいす》の鳴くやちいさき
口開けて 単純な印象を捉《とら》えた、純写生的の句のように思われる。しかし鶯と....
「電信柱と妙な男」より 著者:小川未明
「や、危険! 危険!」と、後じさりをすると、電信柱は手をたたいて、ははははと大
口開けて笑った。 「小男さん、私は、こうやっていられない。夜が明けて人が通る時分....