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古創
「古創〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
古創の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
た庸三は、そういって彼を劬わっている彼女を羨ましく思った。彼は癒えきってしまった
古創の痕に触わられるような、心持ち痛痒いような感じで、すっかり巷の女になりきって....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
も旅の空なり。もいちど四国の古里へ逆もどりしようかとも思う。とても淋しい宿だ。「
古創《ふるきず》や恋のマントにむかい酒」お酒でも愉しんでじっとしていたい晩なり。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
百八十
そうすると、土方歳三が丁と頭をうって、
「いや、どうも、
古創《ふるきず》をあばかれては困るよ」
と言いますと、お角が、
「向う創ですから....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に思いました。ここで突然、駒井の名を聞くことは甘ったるいことではない。忘れていた
古創《ふるきず》が不意に痛み出して来たような思いで、 「駒井能登か、知らんなあ、....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
東京の友達がみんな懐しがってくれるような手紙を書こう。――一九二八・一二――
古創 一月×日 海は真白でした 東京へ旅立つその日 青い蜜柑の初なりを籠いっ....
「活人形」より 著者:泉鏡花
みたるは、倉瀬泰助という当時屈指の探偵なり。色白く眼清しく、左の頬に三日月|形の
古創あり。こは去年の春有名なる大捕物をせし折、鋭き小刀にて傷けられし名残なり。探....