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古園
「古園〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
古園の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「岩石の間」より 著者:島崎藤村
懐
古園の城門に近く、桑畠《くわばたけ》の石垣の側で、桜井先生は正木大尉に逢った。二....
「旧主人」より 著者:島崎藤村
さんなあ、あの人が三の門の前に立ってると、お前許《まいんとこ》の旦那様と奥様が懐
古園の方から手を引かれて降りて来たと言うよ。私《おら》嫌《いや》だ。お盲目《めく....
「芽生」より 著者:島崎藤村
筈に住む水彩画家の風景画に私は到る処で出逢った。 「房ちゃん、いらッしゃい――懐
古園へ花採りに行きましょう」 と、ある日お菊は姉のお房を呼んで、二人して私の行....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
月の二十日頃に成らなければ、花が咲かない。梅も桜も李も殆んど同時に開く。城址の懐
古園には二十五日に祭があるが、その頃が花の盛りだ。すると、毎年きまりのように風雨....
「浅間山麓」より 著者:若杉鳥子
いう表情だった。駅の前を、白壁や荒壁の家並について曲がって、踏み切りを渡ると、懐
古園と呼ばれている城趾の前へ出る。徳川氏の字で、「懐
古園」と大書した額が、城門の....
「光は影を」より 著者:岸田国士
をはずませて、受話器へどなりかけたが、なんの返事もなかつた。 彼は、昼頃まで懐
古園のなかを歩きまわり、千曲川を見降ろす崖の上に立ち、うろ覚えのローレライを口吟....