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「古式〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

古式の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、続いて階下の薬物室を調べるような法水の口吻だったが、彼はにわかに予定を変えて、古式具足の列んでいる拱廊の中に入って行った。そして、円廊に開かれている扉際に立ち....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
には三夫婦もそろっていますよ。」 この七郎左衛門の言葉がまず半蔵らを驚かした。古式を重んずる※待のありさまが、間もなくそこにひらけた。土器なぞを三宝の上に載せ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
よることだぞ。もう一度諸大名を江戸へお呼び寄せになるにしても、そういう参覲交代の古式を回復するにしても、願い出るものには軍艦を貸そうという御内議もある。その方た....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の、何がな王事のために尽くそうとするものなぞの名を数えた。祭政一致をめがけて神葬古式の復旧運動に奔走する倉沢|義髄と原|信好、榊下枝の変名で岩倉家に身を寄せる原....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
と言えば、地白、地赤、地黒、総模様、腰模様、裾模様、それに紋付ときまったものさ。古式の御祝言では、そのたびにお吸物も変わるからね。しかし、今度のような場合は特別....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
その夜の追儺に、太宰府天満宮の神事を移して、亀戸天神に催さるる赤鬼青鬼退治の古式、江戸ッ児にはそんな七面倒臭い所作なぞ、見るもじれったくて辛抱出来まいと思の....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
めいの魂の全部をあげて、昔からその闘牛の序曲のように習慣づけられているこの市民的古式の行列「闘牛行」に、それぞれ派手な役目を持とうとするであろう。 闘牛行は、....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
中では笑いながらもその教えを受けた。またある時は出陣式とか鎧の着初式とかいうのを古式に依って行い、門人の中の或る子供が殿様や若殿様となり、その他も種々なる役人と....
水の女」より 著者:折口信夫
えた傾きが多い。一方また、神祇官の卜部を媒にして、陰陽道は、知らず悟らぬうちに、古式を飜案して行っていた。出雲国造の奏寿のために上京する際の禊ぎは、出雲風土記の....
高千穂に思う」より 著者:豊島与志雄
、高千穂噴火によって焼失した霧島神宮の古宮址なのである。今はこの古宮址の上手に、古式の祭壇が設けられている。石段を上った平場に、玉石が敷きつめてあり、奥の石畳み....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
人家のまわりの庭、花の咲いた桜樹《おうじゅ》、緑の芝地、美しい樹影《こかげ》、擬古式の廃墟《はいきょ》、大理石の円柱台の上、緑の間には、昔の女王らの白い胸像、そ....
サレーダイン公爵の罪業」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
の流行で、現代にはいかにも不調和な白ちゃけた、粗末なズボンといった形だ。こうした古式蒼然たる拵えの中からオリーブ色の顔だけが妙に若々しく素敵に真剣らしく、またそ....
葛飾土産」より 著者:永井荷風
りょう》などいう会席茶屋では食後に果物を出すようなことはなかったが、いつともなく古式を棄てるようになった。 わたくしの若い時分、明治三十年頃にはわれわれはまだ....
奥羽地方のシシ踊りと鹿供養」より 著者:喜田貞吉
の子踊り或いは八つ鹿踊りと呼ばれる一種の郷土舞踊がある。ここ百年来一時中絶して、古式を失っていたのを、大正十一年今上陛下のまだ皇太子殿下にましました際、この地に....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
これに及んだが如き、次いで翌大正四年八月の歴史地理に、「法隆寺の古建築は果して推古式か」の一文を、越えて昭和二年六月の史学雑誌には、「法隆寺の最近調査の結果につ....