古歌[語句情報] » 古歌

「古歌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

古歌の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
した。 そこで泣く泣く御立ち帰りになって、その御文を開けて御覧になると、一首の古歌がちらし書きにしてあるだけで、一言もほかには御便りがございません。 思へ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
てしまいました。菊人形の噂を聞くたびに、わたくしはその昔のことが思い出されます」古歌に「月やあらぬ、春やむかしの春ならぬ、わが身ひとつは本《もと》の身にして」と....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
いろ違っていた。利休のような人たちは全くの静寂を目的とし、露地を作るの奥意は次の古歌の中にこもっていると主張した(二八)。 見渡せば花ももみじもなかりけり ....
応仁の乱」より 著者:菊池寛
京都の荒廃 「なれや知る、都は野辺の夕雲雀、あがるを見ては落つる涙は」有名な古歌である。 京都の荒廃は珍しいことでなく、平安朝の末期など殊に甚しかったよう....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
「なんの用心でございますな?」菊丸は少しく不平そうに云った。 「まず聞くがよい、古歌がある。『日は暮れて野には伏すとも宿かるな安達ヶ原の一つ家のうち』……うっか....
春昼」より 著者:泉鏡花
りましょう、それは歌の主が分っております。」 「婦人ですね。」 「さようで、最も古歌でありますそうで、小野小町の、」 「多分そうのようです。」 「詠まれたは御自....
加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
に従って歌声は次第にハッキリ聞こえて来た。歌の文句も聞き取れた。 「あれは万葉の古歌ではないか。これはどうでも歌の主は日本の人間に相違ない」 こう考えて来て紋....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
後北、左は東、右は西なり」という、一首の和歌になるのだよ。……そうしてこの和歌は古歌の一つで、方角を教えた和歌なのさ。広野か海などをさまよって、不幸にも方角を失....
くろん坊」より 著者:岡本綺堂
あるが、それからは山路がいよいよ嶮しくなって、糸貫川――土地ではイツヌキという。古歌にもいつぬき川と詠まれている。享和雑記には泉除川として一種の伝説を添えてある....
謡曲と画題」より 著者:上村松園
一同はこれ以上の歌はまずあるまいといたく褒められたが、そのとき黒主は、 「これは古歌にて候」 と異議の申し立てをし万葉の歌集にある歌でございますと、かねて用意....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
立って、上手の歌よみという噂がある。なまじいの文など書こうよりはと思案して、その古歌を書き申した。それも上のただ一句、その方がなかなかに奥ゆかしゅう見ゆるであろ....
真間の手古奈」より 著者:国枝史郎
ていたのだよ。これはいけないと思ったのでだんだん話しをして行くうちに、いろいろの古歌を知っていて、性質がひどく憧憬的だ。二人の男に恋されている。場所はといえば八....
五重塔」より 著者:幸田露伴
ば垢穢顔にも光の出るほど喜悦に気の勇み立ち、動きなき下津盤根の太柱と式にて唱うる古歌さえも、何とはなしにつくづく嬉しく、身を立つる世のためしぞとその下の句を吟ず....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
らかなように、『古今』から『千載』までの勅撰集の歌はとらないで、『万葉集』以下の古歌を採った。古来の歌の文献は、『万葉集』『古今六帖』をはじめ、私家集・歌合など....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
わち生の秘密は、それほど神秘不可思議の世界であることを仄めかしたものであります。古歌に次のようなのがあったと私は覚えています。 年ごとに咲くや吉野の桜花 樹....