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古流
「古流〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
古流の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
驚きあそばしますにはあたりませぬ、おみ足の運びぐあい、お手のさばき、たしかに今川
古流の作法と存じましたが、目違いでござりましたか」 「ご眼力恐れ入ってござる。い....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
治《もみりょうじ》に限る。ただし普通のではゆかぬ。皆川流《みながわりゅう》という
古流な揉《も》み方で一二度やらせれば大抵の胃病は根治出来る。安井息軒《やすいそっ....
「笑う唖女」より 著者:夢野久作
という十畳の離座敷《はなれざしき》は、障子が新しく張換《はりか》えられ、床の間に
古流の松竹が生《い》けられて、寂《さ》びの深い重代の金屏風《きんびょうぶ》が二枚....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、気取った作りの家の前まで来ると女が先に格子をあけて案内した時、表にかけた松月堂
古流|云々《うんぬん》の看板で、この女がべつだん凄《すご》いものではなく、花の師....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
りしに、情無も死なれては、花園に牡丹広々と麗しき眺望も、細口の花瓶に唯二三輪の菊
古流しおらしく彼が生たるを賞め、賞られて二人の微笑四畳半に籠りし時程は、今つくね....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
たずねて行って、ようやくあの『草《そう》』の手を覚えて来て、伝えているのが今の琴
古流の鈴慕だ、と教えて下さる方がありました。そこで私は例の出過者の癖と致しまして....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
思わず三四合を傾けまする。 後の花が遠州で、前の花が池の坊に座を構え、小宮山は
古流という身で、くの字になり、ちょいと杯を差置きましたが、 「姉さん、新らしく尋....
「三つの挿話」より 著者:堀辰雄
までは家人だけの出入り口になっていた、蔦《つた》などのからんだ潜《くぐ》り戸に「
古流生花教授」という看板がかかるようになった。その数カ月前から立派な白髯《はくぜ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
鎌倉に移ってからのことである。 雪の下の僑居の筋向いに挿花の師匠が住んでいて、
古流では名人に数えられていた。その家の入口の前坪に四つ目を結って、その内側に、や....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
かけて、ずっと、鞘ぐるみ刀を――丁度、柄頭が、自分の眼の高さに行くまでに延した。
古流居合の手で、所謂鞘の中に勝つ、抜かせて勝つ、という技巧であった。こっちは飽く....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
のみなりとて、彼の浅田宗伯を信ずること深かりしという。すなわちその思想は純然たる
古流にして、三河武士一片の精神、ただ徳川|累世の恩義に報ゆるの外|他志あることな....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
独り男子を目的にして論鋒を差向けたる所以《ゆえん》なり。 然るにここに支那学の
古流に従って、女子のために特に定めたる教義あり。その義は諸書に記して多き中につい....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
分散して太子縁故の諸寺の造営に着手したとの事は平子君の引かれた補闕記や、法輪寺の
古流記にも立派に認めたところである。しかるにその火災が日本紀奏上の歳よりも五十年....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
りであります。 京都は金物の技もよいとされます。刃物や鋏の類がよく、花鋏の如き
古流、池の坊、遠州流とそれぞれに特色ある形を示します。よい品になると、日本の鋏類....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
《わがくに》には古来より練習した活花《いけばな》の特技があるでないか。遠州流でも
古流でも池の坊でもその一流に拠《よ》って清楚《せいそ》なる花を食卓へ飾ったら葬式....