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「古狐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

古狐の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
群れであろう。あるいはまた、夜な夜な、往来の人をおびやかす朱雀門《すざくもん》の古狐《ふるぎつね》が、瓦《かわら》の上、草の間に、ともすともなくともすという、鬼....
仙人」より 著者:芥川竜之介
ら、庭の松ばかり眺めていました。が番頭の話を聞くと、直ぐに横から口を出したのは、古狐《ふるぎつね》と云う渾名《あだな》のある、狡猾《こうかつ》な医者の女房です。....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
」 「なにしろ大部屋の連中ですからね、大きな犬を一匹連れて来たんです。人を化かす古狐がこの山に棲んでいるに相違ないから、犬を入れて狐狩をするというわけで……」 ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ん手古摺らせましたが、伊之助が意気地がないので、その方からだんだんに口が明いて、古狐もとうとう尻尾《しっぽ》を出しましたよ」 「古狐……。その狐の騒ぎはみんなお....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
をして緑屋を出た。 「松、しっかりしろよ。さっきも云う通り、今夜の怪物は化け猫に古狐だ。引っ掻かれねえように用心しろ」と、半七は笑いながら先に立った。 竜濤寺....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
えられた。古い大名屋敷には往々そんな怪談が付きまとうので、屋敷跡の屯所の築山にも古狐か古猫のたぐいが棲んでいないとは限らない。蠣殻町《かきがらちょう》の有馬の屋....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ような俺だと思うか。おれはここらに年|経る白狐だぞ」 「畜生、よく名乗った。この古狐め」 左内は刀をぬいてまっしぐらに追ってゆくと、声はそれっきりで絶えた。左....
青い眼の人形」より 著者:野口雨情
は 子供の着物を 織る気だろ 田甫の狐 昔わたしの生まれた村の田甫《たんぼ》に古狐がゐました。若い女に化けて旅人をだました話があります。 田甫の狐は ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
つの穽があって、それは古塚の頽れたものであるらしかった。 その穽の中には一匹の古狐が坐って、何かの一巻を読んでいたので、すぐに猟犬を放してそれを咬み殺させた。....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
に隠れましたを、熟と視ると、老人思わず知らず、べたりと坐った。 あれよあれよ、古狐が、坊主に化けた白蔵主。したり、あの凄さ。寂さ。我は化けんと思えども、人はい....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
達を呼びあつめて立会いの上でよく検査すると、かれはどうしても人間でない、たしかに古狐であるということが判ったのです。その狐はわたしも見ました。由来、火薬庫の付近....
火薬庫」より 著者:岡本綺堂
人達を呼びあつめて立会いの上でよく検査すると、彼はどうしても人間でない、たしかに古狐であるということが判ったのです。その狐はわたしも見ました。由来、火薬庫の付近....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
しまった。その素振りがなんとなく怪しいので、権右衛門は幾たびか見返った。 「あの古狐め。どこへゆく。」 小夜衣 「姫をよべ。」 師直は忙がしそうに家来に言いつ....
月夜峠」より 著者:水野葉舟
、昨夜の場所に行ってみると、その処《ところ》から少し離れた叢《くさむら》の中に、古狐が一匹死んでいたとの事であった。....
二階から」より 著者:岡本綺堂
。しかし現在そこに横っている死体は、人間でない、勿論M大尉でない。たしかに一匹の古狐であった。若い士官たちが如何に雄弁に論じても、この生きた証拠を動かすことは不....