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「古証文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

古証文の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
は人民の自由で、切り畑焼き畑等の開墾もまた自由になし得た証拠は、諸村|山論済口の古証文、旧尾州領主よりの公認を証すべき山地の古文書、一村また数村の公約と見るべき....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ました。その上、右の後家さんというのは根岸に住んでいて、先日お前さんの前へワザと古証文を突きつけたりなんぞした女だということを聞かされると、勝気のお角は矢も楯も....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
それほどに可愛ゆいわけではなく、お絹という女が憎らしくてたまらないのです。あんな古証文を突きつけて人をばかにした上に、またがんりきと一緒になってこれ見よがしの振....
話の屑籠」より 著者:豊島与志雄
の葛籠を取捨てる気にさえならないだろう。中にはいっているのは、何の役にも立たない古証文、手紙の断片、種々の受領書、つまらない日附や品目の覚え書、ぼろぼろの小袖の....
十一谷義三郎を語る」より 著者:豊島与志雄
固より、どこで手に入れたか、古い反故るいの一杯つまってる葛籠を幾つか持っていた。古証文、手紙の断片、種々の受取書、いろんな日付や品物の覚え書、そうしたつまらない....
旧藩情」より 著者:福沢諭吉
《さと》り、興《きょう》に乗じて深入りの無益たるを知り、双方共にさらりと前世界の古証文《ふるしょうもん》に墨《すみ》を引き、今後《こんご》期《き》するところは士....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
面|訴訟があって、双方お上へバンショウ(訴訟の意)した際、絵馬屋は旧家のこと故、古証文を取り出し、これは梶原の絵馬の註文書でござりますと差し出した処、お上の思し....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
か、それは知らぬ。が、店の名義は、変わったな。挨拶が参っている。それやこれやで、古証文に口をきかせて、いくらにでもしようというのであろう。よくあるやつだが、今度....
猿の図」より 著者:三好十郎
君、こんなことを今さらこのんで言いたくはない。誰にしたって、こうなってしまうと、古証文を持ち出されちゃ迷惑する。つまりなにもかにも御破算だからね。それさ、私の言....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
るぞよ) そういって、一族の者はもとより村の誰彼へも、お通と又八との、かつての古証文は、きれいに破棄して、やがてお通の良人たる人は、武蔵でなくてはならないと、....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
る。同君は「穂井田忠友の保護者であった奈良奉行梶野土佐守の筆録に、奈良坂村唯一の古証文なる寛元二年(西暦一二四四)の文書の断片を載せている」といわれて、さらにこ....