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「古調〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

古調の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ラ氏の笛」より 著者:松永延造
いて、楽しめるように……」 言い遅れたが、彼れは誠に巧みな笛吹きで、主に印度の古調を、日本の竹から響き出させる事が出来た。 四 その後、ラ氏の感情....
文学上の復古的提唱に対して」より 著者:宮本百合子
失った文学の懐古的態度として現れたのであったが、時代の急激なテムポは、微温的な懐古調を、昨今は、花見る人の長刀的こわもてのものにし、古典文学で今日の文学を黙せし....
日本の秋色」より 著者:宮本百合子
と、そのことがその女へ男の興味を呼びむかえる。率直に云って、今の日本の無差別な復古調は、女の中から女を或る意味で行燈のかげへ呼びもどす傾向をかもし出していると思....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ず心細くてたまりません。古市《ふるいち》の大楼へ招かれては、夕べあしたの鐘の声を古調で歌って聞かせる時、追っても叱ってもムクばかりは離れることもなかったのに、今....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ましょう。 そうしてまた、北上川なるものの相がいかにも汪蒙《おうもう》として、古調を帯びたところに、白雲の心胸が打たれないわけにはゆかなかったのでしょう。 ....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
よりも、その語の出来た心理を学ぶ方がいい。なおこの歌で学ぶべきは全体としてのその古調である。第三句の字余りなどでもその破綻を来さない微妙な点と、「風を時じみ」の....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
私としてやっぱり心からのお礼を云いたい心持です。本当にありがとう。「朝の風」、懐古調では決してありません。 十一月二十七日(消印) 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
めるならば、城西に愛染堂を建て、荘田千町を付けて衣鉢の資に充て、以て国家安泰、蒙古調伏の祈祷を願ひたいが、如何」とさそうた。このとき日蓮は厳然として、「国家の安....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
も微笑の影が漂っている。 鶴見ははからずもこの事に感興を得て、数日の後に一篇の古調を賦した。全くの異例である。病人に食慾が出てきたようなものだといえばそれまで....
淡窓先生の教育」より 著者:中谷宇吉郎
は漢詩人であって、その教育の大本は、敬天を主眼とした人間教育であった。 近年復古調になった日本では、アメリカの六三制を輸入したため、日本の教育は崩れた、淡窓流....