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「古鉄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

古鉄の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
なって、例の神明の千次がわたくしの所へ来まして、金蔵は王子稲荷のそばの門蔵という古鉄買《ふるかねかい》の家に隠れていると注進しました。そこで、念のために善八を見....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
もく目ともく目の間が腐蝕し、灰色に黝ずんでいた。 三円で払下げを受けた一|挺の古鉄砲を、五十円で、何千挺か張宗昌に売りつけた仲間の一人の内川は、憂鬱で心配げな....
播州平野」より 著者:宮本百合子
店を出していた。 「閉めてるの?」 「いいえ、やっちょります」 つきあたりに、古鉄の紙屑籠のようになった工廠の大廃墟がそびえているのであった。 この大通りか....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
た。そのかわりに今いえば日本橋区内の何処《どこ》でもに見られない新職業があった。古鉄屑屋の前に立って、暗い土間の隅の釜で、活字が鉛に解かされてゆくのを何時《いつ....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
しが連れてかれた時分はそんな場処ではなかった。表通りは何処《どこ》か閑散として、古鉄屋《ふるがねや》や、かもじ屋や、鍛冶屋《かじや》位が目に立ったが、横町は小奇....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
弗《ドル》相場で資産《しんだい》をこしらえ、メキメキと派手な暮しを展開してきた、古鉄から鉄物問屋になった四ツ岸だった。 鉄物問屋はみんな景気がよかった。古鉄を....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
く広やかだった。 それにつづいて、見かけは唐物問屋ほど派手ではないが、鉄物――古鉄もあつかう問屋がめざましく、揚々《ようよう》としていた。洋銀《ドル》相場での....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
だから、厭さが昂じて死にそうな病気ばかりした。生まれた土地に名声のある我が家を、古鉄屋から紳商になりかけた家が、利用するのを察知しなかった。父の身辺にすこしの危....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
はない。そんな嘘をいったって彼に何の得もないことだから。――しかし、鉄砲はおろか古鉄のかけらも出て来ないというのはどうしたわけだろうか。 「…………」 なけれ....