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「古銭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

古銭の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
日本のものにない美しさだ。実に偶然なことから、寿平次は西洋ぎらいでもなくなった。古銭を蒐集することの好きな彼は、異国の銀貨を手に入れて、人知れずそれを愛翫するう....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
ある。この人が晩年に『老子』を好んだので、抽斎も同嗜の人となった。 狩谷※斎は古銭をも集めた。漢代の五物を蔵して六漢道人と号したので、人が一物足らぬではないか....
蔵の二階」より 著者:豊島与志雄
仏壇のわきに、白木の平たい箱があって、その中に、手にはいる限りの貨幣を投げ込む。古銭蒐集という趣味ではないから、珍らしいものは殆んどなく、小額紙幣の間合に時折出....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
にすこぶる器用でかつ多趣味な人で、よくいろいろのことに通じていた。その中でも特に古銭に精しく斯界での大家であった。『古泉大全』と題する大著があって、その書中の古....
人身御供と人柱」より 著者:喜田貞吉
宮城二重櫓の下から白骨や古銭が出たので、やれ人柱だの、墓地であったのだろうだの、工事の際の傷死人を埋めた....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
を保存していると申しまして、此処に持参したものを貸してくれました。(青錆となった古銭の破片二、三を示す) 私もその当時の職掌がら、多少お世話もし、報告を受けて....