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「句稿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

句稿の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
肺炎のために命を隕した。嗣子終吉さんは今の下渋谷の家に移った。 わたくしは脩の句稿を左に鈔出する。類句を避けて精選するが如きは、その道に専ならざるわたくしの能....
夏目漱石先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
より先にそれを持って先生を訪問して見てもらった。その次に行った時に返してもらった句稿には、短評や類句を書き入れたり、添削したりして、その中の二三の句の頭に○や○....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
になった頃、これも大阪の或る書肆の蔵の奥にあったという事で、まだ上木せない蕪村の句稿を、水落露石《みずおちろせき》氏が持ち出した。それが出版されたのが、現今も行....
小さな旅」より 著者:富田木歩
階の灯にも別れを告げて、薄暗い通りを辿って家へ帰った。 留守中に山形の木屑兄の句稿と出雲の柿葉兄の絵ハガキとが来ていた。 ―大正七年六月「俳句世界」掲載―....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
出版した『俳人蕪村』がこれである。余の方からは鳴雪翁、碧梧桐君らと会合して作った句稿などを送ると居士はそれに詳細な評論を加えてかえして来たり、またその近況を報ず....
『鉢の子』から『其中庵』まで」より 著者:種田山頭火
数十句に過ぎなかった。これが、これだけが行乞流転七年の結晶であった。 私はその句稿を頭陀袋におさめて歩きつづけた。石を磨いて玉にしようとは思わないが、石には石....