叩き合い[語句情報] »
叩き合い
「叩き合い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
叩き合いの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
の此方《こなた》の太夫様に負を付けては叶うまい加勢に遣れと言うほどに……彼処では
叩き合い此処では打ち合い踊り合い……打ちめぐ打ち破る踏み砕く、めりめりひやりと鳴....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
れからまた十の年に若君のお対手となって、お書院で戯むれていたら、二人して予の頭を
叩き合いせい、とまで仰せられた程も人としての一面に於て、情味豊な対馬守である。 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ねえと、くしゃみをせずにはいられません。 その両軍の先鋒が長い竹竿で、ちょっと
叩き合いがはじまったかと見た途端、本陣の旗もとで一声高く法螺《ほら》の音が響き渡....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
りいた。 この年に、凧にて、前町と大喧嘩をして、先は二三十人ばかり、おれは一人で
叩き合い、打ち合いせしが、ついにかなわず、干魚場《ほしかば》の石の上に追い上げら....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
って、水沢のステッキが折れたらしく思われる。心中するほどの二人がなぜ俄かにそんな
叩き合いの喧嘩を始めたのだろう。やっぱり痴話喧嘩が昂じたのかな。」 そんなこと....
「肌の匂い」より 著者:三好十郎
でも、彼女のそういう點は好きになれない。―― 口喧嘩は三十分ぐらい續き、一時は
叩き合いになるかと見えたが、相手の百姓が僕に目をつけ、僕のことを何と思つたか、急....
「好日」より 著者:三好十郎
対して言った事を思い出し、妙な気特になり、ゲッソリして手を引込める。本田と韮山の
叩き合いはいつの間にか、やんでいる) 韮山 だから、いくらそんな風に言われても、....
「樹氷」より 著者:三好十郎
でねえかもっぱらの評判だぞ。あっはは! お豊 そんな事どうでもええけど、いつかの
叩き合いなら、あんたの方がよっぽど悪いよ、酔っていておぼえは無えかもしれないけど....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、何も試合をして歩くだけが能じゃない。一宿一飯にありつきながら、木刀をかついで、
叩き合いばかりして歩いているのは、あれは武者修行でなくて、渡り者という輩、ほんと....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
みだれての乱軍だった。猛兵というよりは盲兵のすがたである。斬りむすぶというよりは
叩き合いだった。逃げる、追う、また取り組む。その上へ、大波が来て、波にさらわれて....