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叩き殺す
「叩き殺す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
叩き殺すの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間失格」より 著者:太宰治
。 シゲ子だけは、と思っていたのに、やはり、この者も、あの「不意に虻《あぶ》を
叩き殺す牛のしっぽ」を持っていたのでした。自分は、それ以来、シゲ子にさえおどおど....
「灯台鬼」より 著者:大阪圭吉
……まずこの大石が、玻璃窓を破って室内に飛び込み、ランプや旋回機を破壊して当直を
叩き殺す。でそのとたんに、ランプの回転が止って閃光が不動光になり、間もなくガス管....
「旅愁」より 著者:横光利一
だ。その資本主義のない国で、左翼の論理を振り廻したところで、結果は弟が親や兄貴を
叩き殺すだけになって来る。そんなことが、日本人に出来るわけのものじゃないよ。」
....
「ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
はずだ。ところが人類のすることはどうだ。蠅叩《はえたた》きという道具でわれわれを
叩き殺す。石油乳剤《せきゆにゅうざい》をぶっかけて息の根をとめる」 「まだある。....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
ものはありやしない。人間が全然無智蒙昧な半獣人のころから、丸太ン棒一本あれば人を
叩き殺すぐらい面倒はいらなかったものだ。 しかし、人のイノチを助け、病気を治す....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
る身の上ではなし、私も独身者ゆえ遂悪いことをした処、百姓共が大勢寄ってたかって、
叩き殺すと鋤鍬を持って取巻かれ、逃処がないゆえ、実は拠なく火をかけて逃げたが、人....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
に雁をおびき入れ、急に戸を閉めて、羽バタキ荒々と啼き騒ぐ中で、これを何十羽となく
叩き殺す。 村民の訴えで知った俊基は、ただちに、坊主どもを搦め捕り、坊主たちの....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
せかけるようにして怒鳴った。 「狒々のあとばかり追っ馳けやがって――。このあま!
叩き殺すぞ」 その声の終るか終らないうちに表の方で急に拍手の音がして、楽屋口か....
「予謀殺人」より 著者:妹尾アキ夫
るだけのゆとりをもっていた。もし紅茶のうえを蜂が唸ってとびまわったら、彼はこれを
叩き殺すだろうが、けっして素手では叩き殺さない。蜂は攻撃の武器をもっているから、....