叩き落す[語句情報] » 叩き落す

「叩き落す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

叩き落すの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俊寛」より 著者:菊池寛
二つばかり生っているのを見た。俊寛は、疲労を忘れて、猿のようによじ登った。それを叩き落すと、そばの岩で打ち砕き、思うさま貪り食った。 彼は、生れて以来、これほ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
と、北の方から無数の赤とんぼがいわゆる雲霞の如くに飛んで来る。これを手当り次第に叩き落すと、五分か十分のあいだに忽ち数十匹の獲物があった。今日の子供は多寡が二|....
若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
放ち、己が胸に突き立てようとする) 成吉思汗《ジンギスカン》 (駈け寄ってそれを叩き落す)何をする! 君が死んでは、僕の志は無になる。さあ、朝になった。いま木華....
牡丹」より 著者:宮本百合子
来たような気がしないこともない。 石川は、無人島でアメリカへ売り込む鳥の羽毛を叩き落すのをやめてから、或る請負師の下に使われるようになった。その親方は手広く商....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
と争って居る横合から、龜藏が真鍮巻の木刀を持って、いきなり孝助の持っている提灯を叩き落す、提灯は地に落ちて燃え上る。 龜「手前は新参者の癖に、殿様のお気に入りを....
夜の靴」より 著者:横光利一
磯釣の餌にする海老を手に入れた喜びで、眼を耀かせ、青竹の長さをくらべては栗の実を叩き落す子供たち。海から襲って来る密雲が低く垂れて霽れ間も見えない。加わって来る....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
のが、人を感ぜしめるところの烈しい魔力。 天上に導く力があるものは、また地上に叩き落す力もなければならない。 吹き終った時、怖ろしいほど長い沈黙が二人の間に....
」より 著者:豊島与志雄
返る。椿の固い葉までが光ってくる……。 大きな椿、その真黒な実、それを竿の先で叩き落すのである。お梅がはちきれそうな笑顔をしている。椿の実を叩き潰して、その汁....
大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
と貧乏神は庭へ向かって走り出した。 ヒューッと小束が飛んで来る。パッと渋団扇で叩き落す。次の瞬間には貧乏神の姿は部屋の中には見られなかった。 「方々出合え! ....
天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
こじゃ攻めて来る奴もないし、ノンビリし過ぎらあ。(掃除をした銃を振って桜の垂枝を叩き落す)こんなものまで咲いているしよ、まるで物見遊山だあ。クソッ!(と銃の台尻....
思い出草」より 著者:岡本綺堂
ると、北の方から無数の赤蜻蛉がいわゆる雲霞の如くに飛んで来る。これを手当り次第に叩き落すと、五分か十分の間に忽ち数十|疋の獲物があった。今日の子供は多寡が二疋三....
斬られの仙太」より 著者:三好十郎
こじゃ攻めてくる奴もないし、ノンビリし過ぎらあ。(掃除をした銃を振って桜の垂枝を叩き落す)こんなものまで咲いているしよ、まるで物見遊山だあ。クソッ! (と銃の台....