台の物[語句情報] » 台の物

「台の物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

台の物の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
髪なのに毎晩用いでもしているか、古九谷焼きの一式そろった酒の道具です。それから、台の物は、幕の内なぞというようなやぼなものではない。小笠原豊前守《おがさわらぶぜ....
田舎教師」より 著者:田山花袋
もおもしろいし、女がずっとはいって来て客のすぐ隣にすわるということも不思議だし、台の物とかいって大きな皿に少しばかり鮨を入れて持って来るのも異様に感じられた。か....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
疋で肴は何のくらいなのが付くな」 若「へ……おとぼけでは困りますな、大概遊女屋の台の物は極って居りますが、小さい鯛が片へらなどで、付合せの方が沢山でございます」....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《しかみ》のついた大火鉢の火が熾《おこ》っているし、猩々足《しょうじょうあし》の台の物も置かれてあります。 「お銀どの、なんと見事な雪ではないか、この松の雪を御....
今戸心中」より 著者:広津柳浪
》の途断《とぎ》れる時分となッた。 廊下には上草履《うわぞうり》の音がさびれ、台の物の遺骸《いがい》を今|室《へや》の外へ出しているところもある。はるかの三階....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
、さっさと歩きます。古い絵などにあるのと全く同じで、珍しく思いました。その食物を台の物というのです。 薬師様が近くなると、ぞろぞろと人が続いて、あたりにはカン....
里の今昔」より 著者:永井荷風
し》の途断《とぎ》れる時分となッた。 廊下には上草履《うわぞうり》の音がさびれ、台の物の遺骸を今|室《へや》の外へ出している所もある。遥かの三階からは甲走ッた声....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
後先に、トボトボ歩いてゆくのである。 文字どおりな鉄漿の使い水や、風呂の垢や、台の物の洗い流しや、あらゆる廓の醜悪がこの下水へ流れこんで、どす黒い泡を立ててい....