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「史劇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

史劇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
倫敦塔」より 著者:夏目漱石
場と、二王子を殺した刺客《せっかく》の述懐《じゅっかい》の場は沙翁《さおう》の歴史劇リチャード三世のうちにもある。沙翁はクラレンス公爵の塔中で殺さるる場を写すに....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
というものに筆を染めた処女作は「紫宸殿」という一幕物で、頼政の鵺退治を主題にした史劇であった。後に訂正して、明治二十九年九月の歌舞伎新報に掲載されたが、勿論、ど....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
聴くことがあるでしょうから――とね。それが、いかにもレヴェズが演ずる、悲壮な時代史劇のようで、またあの性格俳優の見せ場らしい、大芝居みたいにも思われるだろう。し....
日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
伏見城の天守が崩壊して圧死者が多かった。この伏見の地震は、河竹黙阿弥の地震加藤の史劇で有名な地震で、石田三成等の纔者のために斥けられて蟄居していた加藤清正は、地....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
満足せる少数の牛と、最新式耕作機具と、健康な食慾と文芸物の家庭図書館――おもに史劇全集――とを有つ、由緒ある小農の一家族。 コペンハアゲンは、スカンジナヴィ....
戯曲を書く私の心持」より 著者:豊島与志雄
はないだろうか。 僕は今まで、現代劇ばかりを、と云っても五つ程しか書かないが、史劇に筆をそめたことがなく現代劇ばかりを書いて来た。史劇を書きたくないことはない....
シェイクスピアの郷里」より 著者:野上豊一郎
は旅役者が巡業して来て組合役所《ギルドホール》の構内で幼稚な勧善懲悪的な寓意劇や史劇を上演し、少年シェイクスピアもそれを見物に行ったといわれている。 組合役所....
北村透谷の短き一生」より 著者:島崎藤村
マルソンの評伝の稿を起したのも、彼処の寺だ。それから、『五縁』、『十夢』、大きな史劇の計画なぞを立てていたのも、彼処だ。この国府津時代に書きつけた、ノオト・ブッ....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
の。 思想劇 一つの新しい思想を提出し、作者の主張をこれに托そうとするもの。 歴史劇 歴史的事件、人物を素材としたもの。 諷刺劇 人間社会を対象とし、これを諷刺....
山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
小説というものは、合理臭い書き物から、一歩も出ぬものになってしまう。 岡本綺堂の史劇というものは、歴史の筋は追うていても、如何にも、それ自体、微弱感を起させる歴....
環礁」より 著者:中島敦
は標準語で演ぜられたので、筋は良く判ったが、極めて愚劣なくすぐり。第二番目の、「史劇北山風雲録」というのになると、今度は言葉がさっぱり分らない。私にはっきり聴き....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
儀の好い人 川上のオッペケ節 壮士芝居の出現――川上の東京乗込み――チョボ入りの史劇――筒袖に陣羽織――劇評は激評 朝鮮公使の抗議 日本演芸協会――「太閤軍記朝....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
田学海福地桜痴の諸家|市川団十郎《いちかわだんじゅうろう》と相結びていはゆる活歴史劇《かつれきしげき》を興《おこ》すや、道具|衣裳《いしょう》の歴史的考証を専《....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
座にて「重盛諫言」を上演。団十郎の重盛は毀誉相半ばしたるが、いわゆる「活歴」なる史劇の新形式は、この頃よりおいおいに芽を噴きたるなり。 ○五月、市川|女寅が本郷....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
人は逃げ出してしまう。 五味溜か、がらくたを打ち込んで置く蔵か。 高が大為掛の歴史劇に、 傀儡の台詞に相応した 結構な処世訓が添えてある位なものだ。 ワ....