史実[語句情報] »
史実
「史実〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
史実の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
薨《こう》じた。享年五十六歳であった。 忠直卿の晩年の生活については、なんらの
史実も伝わっていない。ただ、忠直卿警護の任に当っていた府内の城主竹中|采女正重次....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
人たちが彼らの哲学上の意見に対する刑罰(死罪)を免れるために次々に亡命したという
史実を読んでみていると彼の賛歎されたアテンの文化というものがはなはだ妙なものに思....
「海底大陸」より 著者:海野十三
の説を反駁します。先生の御説は、たいへん面白いのでありますが、ざんねんなことに、
史実を無視していられる」 「なに、
史実? 歴史のことかね」 とクイ教授は、耳に....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
おもしろいのに心を惹かされて、さらに漢魏時代の歴史談に移ると、女の言うことは一々
史実に符合しているので、崔はいよいよ驚かされた。 「あなたの御主人が劉氏と仰しゃ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
るのを意味する。しかし、古今東西の犯罪捜査史をあまねく渉猟したところで、とうてい
史実によって犯人が指摘され、事件の解決が下されたなどという神話めいた例しが、従来....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
士に食ましめ、城遂におちいって捕われたが、なお屈せずに敵を罵って死んだのは有名の
史実で、彼は世に忠臣の亀鑑として伝えられている。 それから九百余年の後、清の康....
「最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
の様子は、内地の昔を髣髴させるではないか。沖縄本島では聞得大君を君主と同格に見た
史実がない。が、島々の旧記にはその痕跡が残っている。 三 女軍 万葉....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
如何にも、それ自体、微弱感を起させる歴史であった。其代りに、読本作者のした様な、
史実或は伝説などの合理化を、行って見せた。その同じ程度の知識は、多くの見物にも予....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
該博精透なる尋究を以て聞えていた。正当なる歴史を標榜する史籍さえ往々|不穿鑿なる
史実を伝えて毫も怪しまない時代であるから、ましてや稗官野乗がいい加減な出鱈目を列....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
驚かざるを得ないのである。殊に、宗教や倫理の範囲においてはいっそう東西洋の哲学的
史実を頭にもって、これを咀嚼し、これを消化して、さらに前途に発展してゆく抱負がな....
「茶の本」より 著者:岡倉由三郎
、いちばん永久性に富んだ心にくい作品である。『東邦の理想』に対しては議論の余地が
史実そのほかの点からあるいは出る余地もあろう。『日本の目ざめ』はその扱う事がらの....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
は従来のものと変わらないのであるが、いわゆる活歴の趣意によって、その脚色は努めて
史実を離れないのを専一とし、衣裳道具のたぐいも努めてその時代の風俗に則ることにし....
「「ケット」と「マット」」より 著者:喜田貞吉
所の里人から近い頃までかく伝えられていた住民の山間に存した事は、異民族同化融合の
史実の上に、また日本民族成立史の上に、甚だ興味多き事実であると謂わねばならぬ。今....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
。これ以外にはこの聖者に関する恋愛譚は全く見当らないし、私がこの伝記を書く目的は
史実の為でなく、この聖者をまさぐって行ってあの神秘とあの神秘に触れた識管が、およ....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
マリアム・テンガー――『ベートーヴェンの不滅の愛人』(一八九〇年) この書の
史実的価値はしばしば問題となった。マリアム・テンガーはテレーゼの生涯の最後の数年....