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「右寄り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

右寄りの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
辺からかけて室を一周し終ろうとする際に、思いがけなくも、法水のすぐ横手――扉から右寄りの壁に闇が破れた。そして、そこからフウッと吹き出した鬼気とともに、テレーズ....
単独行」より 著者:加藤文太郎
メートルから一一八五メートルくらいの広い大きな坂でよくわかる。この坂は道より少し右寄りに登った方が楽だ。これを登り切ればすぐ目の前にブナの小屋が大きく現われる。....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
。画の正面は一つの地平線、もう夕靄がせまっています。畑の様子はよくわからないが、右寄りの方には、お寺の屋根の頂が見えています。それが夕日をうけて金色に輝いていま....
登山の朝」より 著者:辻村伊助
取っつけそうな斜面を、いくつにも隔てておる、私たちは、ヘッスラーの意見で、ずっと右寄りに、グロース・ラウテラールホルンの方に近いクーロアールを登って行く、まるで....
変災序記」より 著者:田中貢太郎
に建った大きな建物の簷が僅かに見えていた。それは奈良県の寄宿舎であった。寄宿舎の右寄りの上にも二軒の二階家が涼しそうな顔を見せていた。 それはもう十一時を過ぎ....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
右端にある敷石から、そこと大石との間を往復している雪駄の跡があって、もう一つその右寄りに、二の字が大石の側迄続いているのだが、日和下駄はそこへ脱ぎ捨てられてある....
パリの地下牢」より 著者:野上豊一郎
ヌ河が右下(南東)から中央に山形を描いて左下(南西)の方へ流れている。その山形の右寄りの肩のあたりで、セーヌは幅広くなって、二つの島を浮かべている。右がイル・サ....
その人を知らず」より 著者:三好十郎
は歌えないのか、メロディだけをアーアーアーとやっていたが、やがて、口笛で合せる。右寄りの、まだ一カ所だけ修繕のゆきとどかないで破れたままになっているガラス窓の穴....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
持たない。 藪だたみがつきて、道が二|股にわかれる所へ来ると、男はツウと、また右寄りへ進もうとした。 「待て、道が違うようではないか」 弦之丞が立ち止まると....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
顕わしたと思ったら、うまく切明けに出た、長次郎が休んでいる、南日君と実君はずっと右寄りの藪の中から、笹葉を背負った蝟のような姿をして出て来た。絶頂も早や間近であ....