右眼[語句情報] »
右眼
「右眼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
右眼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
べえ》は、不意に投げつけられた燭台を受けかねて、その蝋受けの一角がしたたかに彼の
右眼を打った。市九郎は、相手のたじろぐ隙に、脇差を抜くより早く飛びかかった。 「....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
が、陰惨な色調を救っているように思えた。 十四郎は、熱した脂肪の跳《は》ねを、
右眼にうけたと見えて、額から斜《はす》かいに繃帯していたが、そのかたわらに仔鹿を....
「赤外線男」より 著者:海野十三
眼はどうです」 「ますますひどいようですよ。左眼は永久に失明するかも知れません。
右眼も充血がひどくなっているそうです」 「ダリア嬢は眼のわるい点でいいとして、深....
「痴人の復讐」より 著者:小酒井不木
の美人でした。半年程前から右の顔面が痛み、時々、悪心嘔吐に悩んだが、最近に至って
右眼の視力が劣え、ことに二三日前から、
右眼が激烈に痛み出して、同時に急に視力が減....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
。戸倉の鳥打帽子がぬげかかった。四馬はその前に進みよって、右手を延ばすと、戸倉の
右眼を襲った。 エックス線のかげ 頭目の手には、戸倉の義眼がのっている。....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
表情で奥の天人像に向って端座しているのだ。年齢は五十五、六、左眼は失明していて、
右眼だけをカッと瞶いている。燈芯のような躯の身長が精々五尺あるかなしかだが、白足....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
屍官の言を聴くともなく、傍らにあった、お岩の半面|仮髪を弄っていた。 それは、
右眼の下のところまで被さるもので、髢を解いて一本ずつ針に通し、それを羽二重に植え....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
ます。もうこうなればこっちのもの、ビューッと繰り出した釘手裏剣、狙いたがわず敵の
右眼へ、叩き込んだものでございます。これは全く敵にとっては、予期しなかったことで....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
黒頭巾の中から白々と、左の一眼を繃帯した、白い布を気味悪くのぞかせて、開いている
右眼で睨んでいる殺気に充ちた兵馬の姿を、絶体絶命の心持ちで怯えながらみつめていた....
「恐ろしき贈物」より 著者:小酒井不木
瞬間、箱は異常な音響を発して、夫人の身体は見る影もなく破壊された。ヘララは直ちに
右眼を失ったが、傷いた左眼も数日後潰れてしまった。妹は諸所に火傷や創傷を受けたが....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
ってますます精進した作者の芸術的意気の壮んなる、真に尊敬するに余りがある。馬琴が
右眼に故障を生じたのは天保四年六十七歳の八、九月頃からであったが、その時はもとよ....
「猫と村正」より 著者:小酒井不木
や動かすことが出来なくなりました。 後妻は何も知らずに△△教に通いました。然し
右眼は遂に完全に明を失ってしまいました。とかくするうちに、彼女の眼は暗やみの中で....
「血の盃」より 著者:小酒井不木
持って居た蝋燭が良雄の顔に落ちかかり、灯が運悪く良雄の右の眼を焼いて消えたので、
右眼が頻りに痛み出した。 花嫁は高熱に苦しみ、花婿は
右眼の劇烈な疼痛に苦しみ、....
「活人形」より 著者:泉鏡花
て、人形の前に伏しいたり。 旭の光輝に照らされたる、人形の瞳は玲瓏と人を射て、
右眼、得三の死体を見て瞑するがごとく、左眼泰助を迎えて謝するがごとし。五体の玉は....
「青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
てみたが分らない、蒲団にしては少し手ざわりが堅い、破れ目から中を覗いてみようと、
右眼を押し当てるや、 「キャッ!」と魂消るような悲鳴を揚げ、廊下へ飛び出して、バ....