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各々
「各々〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
各々の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
今更体面を、顧慮する如きは、姑息《こそく》の見《けん》であると云う。――二人は、
各々、自説を固守して、極力|論駁《ろんばく》を試みた。
すると、老功な山崎が、....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ない草の一葉だけも、蒼々と活かして頂きたい。 大勢寄ってなさる仕事を、貴女方、
各々御一人|宛で、専門に、完全に、一|人を救って下さるわけには参りませんか。力が....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
であろうと考えた。 リイム(I. Riem)は種々な民族の大洪水に関する伝説で
各々独立に創作されたらしく思われるものを六八ほど収集した。この中でわずかに四つだ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
品種の改善や増産に、工業者はすぐれた製品の製作に、学者は新しい発見・発明に等々、
各々その職域に応じ今日以上の熱を以て努力し、闘争的本能を満足させるのである。 ....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
人類をはじめ、動植物、鉱物、一切の元素が、一々ずつ微細なる活字となって、しかも、
各々五色の輝を放ち、名詞、代名詞、動詞、助動詞、主客、句読、いずれも個々別々、七....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
かも、髑髏と、竹如意と、横笛とが、あるいは燃え、あるいは光り、あるいは照らして、
各々自家識見の象徴を示せるごとくに、 そういえば――影は尖って一番長い、豆府屋....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
、盗んで来たここに在る奴等が、自分が盗られた時の様子を、その道筋から、機会から、
各々に話をするようで、楽ッたらないんだぜ。」 「それでまあよくお前さん体が何とも....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
(昨年十二月十八日の所掲) カムミンスの他の自動書記は是迄四五種ある。其文体は
各々相違して居る。又彼の自著小説があるが、是は全く右数種の自動書記と相違している....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
。 『そうする中に、通信は他の人格からも送られるようになった。筆蹟、文体、語法等
各々皆特色がある。で、私には筆蹟だけ一瞥すれば、それが何者の通信であるかが、はっ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
は前の磁気の光に対する作用を研究するときに用いたもので、長さ二インチ、幅と厚さは
各々〇・五インチである。これを磁極の間に吊して、振動の静まるのを待つ。そこで電池....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
。 「食るが可い。よく冷えてら。堪らねえや。だが、あれだよ、皆、渡してある小遣で
各々持だよ――西瓜が好かったらこみで行きねえ、中は赤いぜ、うけ合だ。……えヘッヘ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
け歩行いた。白い姿の慌しく行交うのを、見る者の目には極めて無意味であるが、彼等は
各々に大雨を意識して四壁の窓を閉めようとあせるのである。大粒な雫は、また実際、斜....
「活人形」より 著者:泉鏡花
にては気味悪しと、一まず家に立帰りて、近隣の壮佼の究竟なるを四人ばかり語らいぬ。
各々興ある事と勇み立ち、読本でこそ見たれ、婦人といえば土蜘蛛に縁あり。さしずめ我....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
焔がすさまじい音と共に濠々と立つ白煙を舐め尽して終う。人の輪が少し後ろへ下って、
各々の顔に束の間の歓びの情が溢れて見える。 知らず知らず時が過ぎ去って、樹間を....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
統帥府を設け、いわゆる統帥権の独立となっていた時が多かった。 この二つの方式は
各々利害があるが大体に於て決戦戦争に於ては統帥権の独立が有利であり、持久戦争に於....