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「各個〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

各個の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奴隷根性論」より 著者:大杉栄
無政府共産の原始自由部落の中に、主人と奴隷とができた。上下の階級ができた。そして各個人の属する社会的地位によって、その道徳を異にするのことが始まった。 ....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
敵の攻撃を支えることとなり、いわゆる数線陣地となりましたが、それでは結局、敵から各個に撃破される危険があるため、逐次抵抗の数線陣地の思想から自然に面式の縦深防禦....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
口から出た事実でしたが」 「なるほど、六時から八時――。とにかくその間の動静を、各個人に調べることだ。あるいはそこから、火繩銃ぐらいは飛び出さんとも限らんからね....
地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
した戦闘命令だとも知らず、ピート一等兵は、のんきな解釈をしている。 「戦闘開始。各個にうて!」 機長が、りんりんたるこえで、号令をくだした。 すると、全機は....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
いきおい勢力を二分せにゃならんじゃないか。そこが付け目なんだ。日本の艦隊をして、各個撃破の挙に出でしめないのが、そもそも英ソ軍事同盟の一等大きな狙所なのだ」 「....
空襲警報」より 著者:海野十三
上にとび下りる。 ピリピリピリピリ。 注意せよ?――というしらせだ。 「……各個に対空射撃用意ッ!」 だが、高射砲はまだ沈黙して、ウンともスンともいわない....
読書子に寄す」より 著者:岩波茂雄
文庫は予約出版の方法を排したるがゆえに、読者は自己の欲する時に自己の欲する書物を各個に自由に選択することができる。携帯に便にして価格の低きを最主とするがゆえに、....
俳優と現代人の生活(対話Ⅴ)」より 著者:岸田国士
を通じ更に社会的な生活を通じて、一種の声の「審美学或は心理学」とでもいうものが、各個人の声を、無意識に鍛えるべきであつて、文明国ではそれが実際にある程度まで行わ....
狂人日記」より 著者:秋田滋
映する。なお、記憶と意識とによって、世を要約し、世の歴史を自己の中に蔵めている。各個の人間は、物の鏡、事実の鏡であって、宇宙の中で一つ一つの小天地をつくっている....
妖怪学」より 著者:井上円了
れを思想の連合と名づく。例えば、上図のごとく甲乙丙丁四個の思想ありと想定するに、各個互いに相連結して一団の虚想を形成するなり。そのうち、甲想起これば、丙丁もしく....
一日一筆」より 著者:岡本綺堂
静の気を見出すことが能る。しかもここの町に奔走している人には、一定の規律がない、各個人の自由行動である。人は総て死を期していない、寧ろ生きんがために焦っているの....
人間性の深奥に立って」より 著者:小川未明
は多くの生徒を一教場の内に集めて、与えられたる教科を教うるようであるが、それでは各個人に就て深い注意を与えて各の個性の開発伸長を計ることは誠に困難な事だ。 然....
融和促進」より 著者:喜田貞吉
るのではなく、ただなんとなく個人的に相親しまないという場合が多いのです。少くとも各個人はそう信じて、あえて罪悪を重ねているとは自覚していないのです。しかもその各....
持ち味を生かす」より 著者:北大路魯山人
近代人の食いものがあろう。なにを好もうがそれは自由であるが、不見識に付和雷同し、各個の自由を見失っている場合、少なしとしない。小生はこれを憂うるのである。ここが....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ンは墺軍の前進を知り、なるべくこれを東方に牽制してサルジニア軍との中央に突進し、各個撃破を決心したのである。マッセナは敵兵増加の徴に不安を抱き、同日は狼狽してこ....