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「各戸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

各戸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
琥珀のパイプ」より 著者:甲賀三郎
止めにならないのである。つまり自警団がいつか夜警団となった訳で幾軒かのグループで各戸から一人|宛の男を出し、一晩何人と云う定めで、順番にそのグループの家々の周囲....
面白き二個の広告」より 著者:堺利彦
のは、「ある作用によりて飯を四割以上増殖する焚き方なり」とて、「米価大騰貴の際、各戸一日も欠くべからざる発明」と言えり。かくのごとき広告をなす者あるは、必ずまた....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
。土蔵の前に茂る柿の若葉は今をさかりの生気を呼吸している。その時は、馬籠の村でも各戸供奉の客人を引き受ける茶のしたくにいそがしいころであったが、そういう中でも麗....
田舎教師」より 著者:田山花袋
気がもめた。召集令はすでにくだった。村役場の兵事係りが夜に日をついで、その命令を各戸に伝達すると、二十四時間にその管下に集まらなければならない壮丁たちは、父母妻....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
商業の中心地であり、大体において中心地帯は大問屋が軒を並べているためか夜になると各戸ともに戸を締め切って街路はまったく暗やみとなって静まり返ってしまう傾向がある....
大震火災記」より 著者:鈴木三重吉
ンス、イタリー、メキシコ、オーストラリヤでは、日をきめて興行物一さいをさしひかえ各戸に半旗を上げて、日本の不幸に同情を表し、義えん金を集めました。 いうまでも....
死体の匂い」より 著者:田中貢太郎
校を中心にして放火を企てているから警戒せよというような貼紙をする者があったので、各戸から一人ずつ、小銃、刀、手鎗など思い思いの得物を持ちだして付近を警戒すること....
婦人の天職」より 著者:堺利彦
。また仮に飯をたくことが婦人の天職としたところで、おいおい飯炊法が改良せられて、各戸別々にかまどを据えつくるは不経済のはなはだしきものということになり、一〇〇軒....
風呂供養の話」より 著者:田中貢太郎
に現れると云う噂がたったのは、それから間もなくであった。そのために其の部落では、各戸にあった風呂を廃して共同風呂を設け、そこで入浴することになった。 共同風呂....
絶縁体」より 著者:豊島与志雄
借家居住者が入り交っており、同居人もあり、借家の家主もまちまちだったので、費用は各戸の世帯主が負担するという立前になった。それについては、区劃内に比較的大きな家....
」より 著者:犬田卯
体の生理的な異状をも自覚していたのであった。 今夜はお寺で部落常会があるから、各戸、かならず誰か一人出席のこと――という役場からの「ふれ」を隣家へ廻して、そこ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
冬に入りたるを覚ゆ。数日前、山上に降雪ありたりという。電車にて市外に往返せるに、各戸庭前に数種の菊花を栽培せるありて、車上観菊の遊をなすを得たり。 思ひきや同じ....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
向きを換えさすと、広い広い一本道を工場へ、駈けた駈けた。両側には装飾電球の支柱が各戸ごとに並んで、遠い遠い正面には工場の白い門と大きな灰白色の建物ばかりが埃りっ....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
も原野めいてくる。 麦 麦もいたるところにすぐ発芽した。これもたくわえてあった各戸のもみが降ったものである。降ったところが焼灰の上だった。あるものは焼けたろう....
雷門以北」より 著者:久保田万太郎
平均八尺(というのは中には七尺八寸のところもあるのだそうである)になったことや、各戸その一けん/\を一トこま二タこまという呼び方をしていることや、総々でそれが百....