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「各自〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

各自の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
私の父と母」より 著者:有島武郎
、わりに濃い南方の血とが混り合ってできている。その混り具合によって、兄弟の性格が各自《めいめい》異なっているのだと思う。私自身の性格から言えば、もとより南方の血....
想片」より 著者:有島武郎
の言説においては私の個性の内的衝動にほとんどすべての重点をおいて物をいっていた。各自が自己をこの上なく愛し、それを真の自由と尊貴とに導き行くべき道によって、突き....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
。 その考察が、いかなる方面にいかにして始めらるべきであるか。それはむろん人々各自の自由である。しかしこの際において、我々青年が過去においていかにその「自己」....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
、愛の体験を十分に噛みしめて見ることをせずに、逸早くこの観念を受け入れ、その上に各自の人生観を築く。この観念は私達の道徳の大黒柱として認められる。愛他主義の倫理....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
陰とだけあればたくさんである。それならば一体いかなる目的のために他の五つの遊星が各自別々の圏内に動いているのであろうか。歩みの遅い土星は一周に三〇年を要し、かの....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
になる。赫と射る日に、手廂してこう視むれば、松、桜、梅いろいろ樹の状、枝の振の、各自名ある神仙の形を映すのみ。幸いに可忌い坊主の影は、公園の一|木一草をも妨げず....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
、その畳の隅が裏返るように目まぐるしく飜るんです。 もうそうなると、気の上った各自が、自分の手足で、茶碗を蹴飛ばす、徳利を踏倒す、海嘯だ、と喚きましょう。 ....
第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
だけ互選のおくれた初夜過ぎに、はじめて約束の酒となった。が、筆のついでに、座中の各自が、好、悪、その季節、花の名、声、人、鳥、虫などを書きしるして、揃った処で、....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
られたかも料られぬを、狭島の夫人、夜半より、その行方が分らぬなどと、騒ぐまいぞ、各自。心して内分にお捜し申せと、独り押鎮めて制したこの人。 廉平とても、夫人が....
黒百合」より 著者:泉鏡花
りの旅商人が、因縁は知らずここへ茣蓙を広げたらしい。もっとも総曲輪一円は、露店も各自に持場が極って、駈出しには割込めないから、この空地へ持って来たに違いない。そ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
る。親子夫婦の間柄でも、一|所には決して住むものでない。その天分なり、行状なりが各自異うからである。但し逢おうと思えば差支ない限りいつでも逢える……。』 一|....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
写字生をつとめたものである。他の場合、殊に通信の後期五年間に於ては、一団の霊達が各自自分の書体で通信を寄越した。 『通信を受取る時の状態は種々雑多であった。通則....
亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
◇ オモチヤの十徳 一、トーイランドは自由平等の楽地|也。 一、各自互に平和なり。 一、縮小して世界を観ることを得。 一、各地の風俗を知るの便あ....
式部小路」より 著者:泉鏡花
。外国婦人が住んでいてね、私なんぞにゃ朗々としか聞えんが、およそ目には見えんで、各自はその黒髪の毛筋の数ほど、この天地の間に、天女が操る、不可思議な蜘蛛の巣ぐら....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
、大勢を達観して方針を確立して大衆に明確な目標を与え、それを理解感激せしめた上に各自の任務を明確にし、その任務達成のためには広汎な自由裁断が許され、感激して自主....