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「合子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

合子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
明暗」より 著者:夏目漱石
さん」 お延は首を振って見せた。 お延のすぐ前に坐っていた十四になる妹娘の百合子《ゆりこ》は左利《ひだりきき》なので、左の手に軽い小さな象牙製《ぞうげせい》....
赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
私にとっては嫂にあたる綾子も、係累の少い一人娘だったのです。嫂には姪に当る梅田百合子というのが唯一の親族でした。この百合子は、実は私の妻になっているのです。 ....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
な葉子と二人きりで、晴れがましい劇場の廊下など押し歩くのが気恥ずかしく、大抵の場合子供を加担させて擬勢するのが彼の手だったが、子供に委かしきりにしておくのも何か....
読書法」より 著者:戸坂潤
家」というタイプとして、大へん優れているのだと私は思っている。 中条(宮本)百合子の序文は、日本プロレタリア文学運動に於ける彼の役割を規定することに於て、簡に....
死までを語る」より 著者:直木三十五
った。ここに落語がかかっていた。友人に連れられて、一夕赴いたが、女剣舞師に花房百合子というのがあって、剣舞一つ、踊一つ、居合抜き、軍歌と、これだけやるが、この女....
魚の序文」より 著者:林芙美子
愛していた。骨格が鋭《するど》く、眼《め》は三白眼《さんぱくがん》に近い。名は百合子《ゆりこ》と云った。歩く時は、いつも男の肩に寄り添《そ》っていなければ気が済....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
沢修二、本多謙三、其他。文学では(蔵原惟人、宮本顕治)森山啓、窪川鶴次郎、中条百合子、青野季吉、其他の諸氏である。自然科学者数学者になると多少とも唯物論的な人物....
蛸の如きもの」より 著者:豊島与志雄
そんならまあ、杉小屋か。老人の腕を執ると、二人の歩調も自然に合う。 「さっき、百合子に逢いましてね、いよいよ確かなところを見届けました。あれなら、もう大丈夫です....
山吹の花」より 著者:豊島与志雄
ひそと静まり、顔は血の気を失って蝋のようだった。枕頭には、彼女が信頼してる友の百合子が附き添っていた。 彼女は暫く瞼を閉じたままだった。やがて、その長い睫毛が....
南京虫殺人事件」より 著者:坂口安吾
とびこんだ。 「セビロとオーバーを至急だしてくれ。夕食の仕度は後廻しだ。オイ、百合子、お前も外出の仕度をしろ。変な奴をつけるのだ」 波川の娘百合子も婦警であっ....
大塚楠緒子」より 著者:長谷川時雨
て君しのぶ時 心あひの友といふをもはゞかりしかひなき我は世にのこれども 峰百合子女史は、 ゆきあひし駒込道《こまごめみち》はちかけれどふたゝび君に逢《あ》....
つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
て。」 「君江さんは全く徹底しているわ。」とダンス場から転じてカッフェーに来た百合子《ゆりこ》というのが相槌《あいづち》を打つと、もとは洋髪屋《ようはつや》の梳....
青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
初子は少し得意らしく言った。 「女優ですわ」 「女優? 何んて名だ?」 「江川百合子」 それを聞いてから、杉村は始めて彼女の顔をよく見た。なるほどどこか江川百....
鷺娘」より 著者:大倉燁子
? 私はやっぱり一生独身で、芸術に精進する積りなんだから、お断りしますよ」 百合子はさっぱりと云った。 まゆみは彼女が一度いやだと云い出したらどんなにすすめ....
文芸評論の方法について」より 著者:戸坂潤
れる。それから又作家であると同時に評論家である場合も、大変多い。中野重治、中条百合子、窪川鶴次郎、森山啓(後の二人の詩人兼評論家は最近「作家」の仲間入りをしたと....