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合服
「合服〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
合服の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
からお構いを蒙って逃げて来たんだから大したもんだ。モウ十一月というのに紺サージの
合服と、汽車の中で拾った紅葉材のステッキ一本フラットというんだから蟇口の中味は説....
「三十年後の東京」より 著者:海野十三
でいいわけです」 「それはいいですね。衣料費がかからなくていいですね。昔は夏服、
合服、冬服なんどと、いく組も持っていなければならなかったですからね。ちょうど布ぎ....
「刻々」より 著者:宮本百合子
「いや……だが――困ったね」 主任は、例の酸っぱいような口つきをしながら、鼠色
合服の上着の前を左右から掻きあわせつつ、 「どうです……何か変った様子でもなかっ....
「道標」より 著者:宮本百合子
ない馬力とでもいうようなものがあるのだった。
大柄のがっしりした体に灰色っぽい
合服をつけ、ソフト・カラーで太い頸をしめつけている津山進治郎は、すこしねじれたよ....
「旅愁」より 著者:横光利一
の周囲に薄霧がむれていた。荷物の検査はどうしたものか容易に始まりそうもなかった。
合服の襟を立てたくなるほどの冷たさにときどき矢代は胴を震わせた。油の黒く滲んだ床....
「傷痕の背景」より 著者:豊島与志雄
、とも糸の縫紋の羽織、軍服、絽の袴……そういうものの中にあって、彼の皺の多い古い
合服が、変に目立っていた――それが、彼自身の意識にもうつって……。 「西瓜で思い....
「鬼」より 著者:織田作之助
りかえされるのは、仕事の邪魔だと思ったので、それもよしたよ」 「君のことだから、
合服のポケットなんかに旧円がはいってやしないか。入れ忘れたままナフタリン臭くなっ....
「金山揷話」より 著者:大鹿卓
と眺めわたされた。それに一昨夜発ってきた東京は未だ晩秋で、街をゆく男達は誰も彼も
合服姿だった。私は出発間際に急に冬服に着かえて來た。その冬服冬外套も重苦しく感じ....
「獄中通信」より 著者:戸坂潤
。――海の二学期の成績をまだ聞いていない。知らせて欲しい。――お父さんの格子の冬
合服木島あたりで裏がえしをするか、するならさせること。靴各種(長靴を含む)修繕出....