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「合本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

合本の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
小祝の一家」より 著者:宮本百合子
。人手がなく、そして、金もなかった。朝、勉が丹精して集めた古い「マルクス主義」の合本を抱え、外套の襟を立てて耳の傷をかばい表から出かけると、乙女がその後を締めて....
超人間X号」より 著者:海野十三
は分からないはずだった。 それは、その一階上にある図書室の奥の外国の学術雑誌の合本を入れてある本棚を、開き戸をあけるように前へ引くと、その本棚のうしろは壁をく....
新しい文学の誕生」より 著者:宮本百合子
端本《はほん》。馬琴の「白縫物語」、森鴎外の「埋木」と「舞姫」「即興詩人」などの合本になった、水泡集《みなわしゅう》と云ったと思うエビ茶色のローズの厚い本。『太....
獄中消息」より 著者:大杉栄
シツシェ・ゲフェングニツセと、およびツェルトレーベン・イン・シビリーンとの三冊を合本にて送ってくれ。もしこれがなかったら、ハイネの作を全部。それから『吝嗇爺』の....
ドナウ源流行」より 著者:斎藤茂吉
にせぬらしく、恬然としているところは、民顕の人などとは丸で違っていた。机のうえに合本した雑誌のあるのを見ると、西暦一八九六年発行の 〔Mu:nchner hum....
呉秀三先生」より 著者:斎藤茂吉
は推するに決して難くはない。 ある時また私は、『人体ノ形質生理及ビ将護』という合本講義録を買い得た。どこの講習会で講ぜられたものか。明治何年ごろに講ぜられたも....
哲学入門」より 著者:三木清
適応の最も単純な仕方は本能である。動物は本能に生きるといわれるが、人間も多くの場合本能によって環境に適応しているのである。本能は身体的なものであり、身体の構造と....
レンブラントの国」より 著者:野上豊一郎
るために、市民射撃隊がコック大尉とファン・ラウテンブルク中尉に引卒されて射撃隊組合本部から繰り出す光景を描いたものである。それが長い間夜警団の勢揃えを描いたもの....
貞操問答」より 著者:菊池寛
召し上って下さい。それから、夜は一切貴女のご勝手にして下さい。こっちの書庫にも割合本がありますから、読みたいものがありましたらご遠慮なく。」 二人はいつか、裏....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
ラウンの挿画が二葉ずつ入り、第六分冊までは定価各一シリング、最後の第七第八分冊は合本二シリングであって、その最後の分冊に標題紙や目次などと共に緒言が附せられた。....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
りるのがいやだった。」 昔をお思い出しの御様子でした。 「あの頃でしょう、よく合本と分冊との話のあったのは。」 「そうだったね。」 お兄様(鴎外)は何でも同....
不在地主」より 著者:小林多喜二
合××部外三) 行カレヌ、労農提携ニ ヨル勝利ヲ天下ニ示セ (大阪農民組合本部) 岸野搾取魔ヲ徹底的ニ ヤッツケロ (日農××支部) ....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
不思議はないが、或る時俗謡か何かの咄が出た時、書庫から『魯文珍報』や『親釜集』の合本を出して見せた。『魯文珍報』は黎明期の雑誌文学中、較や特色があるからマダシモ....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
は石山寅吉、高梨二夫、高橋長太郎、可児義雄など優秀な労働運動家がおり、日本鉱夫組合本部にも麻生久、加藤勘十、佐野学などの人がいて、私は鉱山労働運動に強くひきつけ....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
、まアお目にかけられます。おや、どこへ置いたかな。」と壁際に積重ねた古本の間から合本《がっぽん》五六冊を取出し、両手でぱたぱた塵をはたいて差出すのを、わたくしは....