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「合歓木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

合歓木の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
闖入者」より 著者:大阪圭吉
、明かに白緑色を呈している。 「先晩、調べてみましたがね」大月が云った。「あれは合歓木の木立でしたよ。そら、昼のうちは暗緑色の小葉を開いていて、夕方になると、眠....
」より 著者:島崎藤村
寄せながら、一緒に降って来る雨を眺めた。廊下の欄から手の届くほど近いところには、合歓木や藤が暗く掩い冠さっていた。雫は葉を伝って流れた。 冷々とした空気は三吉....
十二支考」より 著者:南方熊楠
で何度修めても砂防工事の成らぬ所あり。その頃わが邦へ渡ったかの国人が、奥羽地方で合歓木《ねむのき》をかかる難地へ植えて砂防を完成すると聞き、帰国の上官へ告げて試....
犬三態」より 著者:宮本百合子
の家々の男の子らはよろこんで、夏はタモをもって来てその池のぐるりを駈けまわった。合歓木《ねむのき》がその崖に枝垂れて花咲いたりする眺めもある。 外国の住宅区域....
日輪」より 著者:横光利一
日輪 横光利一 序章 乙女たちの一団は水甕を頭に載せて、小丘の中腹にある泉の傍から、唄いながら合歓木の林の中に隠れて行った。後の泉を包んだ岩の上には、まだ凋れぬ太藺の花が、水....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
てさし上げたと思います。庭は芝生になっている。母が没した後父と来たとき植えさせた合歓木《ねむのき》が風に吹き折られもせず一丈ほどに成長している。 私はこの間の....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
舞台半転 (源右衛門宅の裏の浜辺。源右衛門の家の背戸は、葉の落ちた野茨、合歓木、うつぎなどの枝木で殆んど覆われている。家の腰を覆うて枯蘆もぼうぼうと生え....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
かった。同県熊谷地方ではネム流し。やはり同刻限に青年男女川の辺に集まり、手に手に合歓木と大豆との葉を持ってこれを水に投込み、 ネムは流れよ、まめの葉はとまれ と....