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合目的
「合目的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
合目的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
いき」は茶屋建築に求めてゆかなければならぬが、まず茶屋建築の内部空間および外形の
合目的的形成について考えてみる。およそ異性的特殊性の基礎は原本的意味においては多....
「錯覚自我説」より 著者:辻潤
人の中に現に存在しているのである。 人間の生活は本来は無目的な生命であった。非
合目的な生命であった。なん等の方針方向なるもののない生命であった。 人間の意志....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
始めて現われる)。 現今科学の厳密なる機械的説明の立脚地より見れば、有機体の
合目的発達も畢竟《ひっきょう》物理および化学の法則より説明されねばならぬ。即ち単....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ないような軌道を動いていた遊星はだんだんに除去され、そうして最後に現在の非常に『
合目的』な系統ができ上った。この系統の余りに驚くべき安定度から、ニュートンは、何....
「絶対矛盾的自己同一」より 著者:西田幾多郎
られる世界ではない。爾考えるならば、世界は同じ世界の繰返しに過ぎない。またそれを
合目的的世界として全体的一の発展と考えることもできない。もし然らば、個物と個物と....
「時事雑感」より 著者:寺田寅彦
員であったとしたら」と考えてみた。ともかくもだれのまねでもない、そうしてはなはだ
合目的なこの一つの所行を、自分の頭で考えついて、そうしてあらゆる困難と戦ってそれ....
「映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
はない、人間も蛇のまねをしているのではない。ただ普遍な適用性をもつ力学が無意識に
合目的に応用されているだけであろうと思われる。「自然の設計」に機械的原理の応用さ....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
立し、ある一方面から石を覗いているのであって、ある特定の立場から石を眺めてこれを
合目的の知識の系統に従属せしめんとするのである。いまだ石そのものの完全なる知識で....
「一連の非プロレタリア的作品」より 著者:宮本百合子
キー性に対し、作者は目的を貫徹するための執拗な周密な行動を、集注し指導し更に一層
合目的たらしめる可能を理解するプロレタリアの観点から正しい批判をもって描き得たで....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
的文学批評や慷慨の意気の代表者を生むとともに、他の一方には、そのような俗情に立つ
合目的性の文学に反抗するロマンティック思想と、擡頭しつつある自然主義の傾向とのわ....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
vermo:gen〕)とに現われる。有機体はこの二つの性質によって示されるような
合目的性を、而も機械のような静的テレオロギーではなくて動的目的論を、有っている。....
「辞典」より 著者:戸坂潤
見ても全体(総体)への関係を含まないものはない、その意味で部分は常に全体に対して
合目的的な意味を有っている。だから精神科学の対象たるこの歴史的・社会的生は、分脚....
「物理的空間の成立まで」より 著者:戸坂潤
Raum と等質的空間とを区別するものと考えられたかの反覆が可能であるためには
合目的移動(剛体の運動)の群は Untergruppe として推移 Transl....
「カントと現代の科学」より 著者:戸坂潤
し勿論之は生物の目的論的考察の対象とはならない。第二に考えられるものを私は「仮の
合目的性」と呼び得るであろう。即ち有機的な組織は常にある一定の結果を現実するよう....
「スポーツの美的要素」より 著者:中井正一
極大の効果をあげるべく、筋肉繊維の運動的構成の目的化は、動植物のモルフェにおける
合目的性でもある。それは働けるヴェゲテジーレン(植物化)である。それは浪漫派とは....